県内の小学5年生と中学2年生を対象に県教育委員会などが本年度行った食に関する実態調査で、朝食を1人か子どもだけで食べる「孤食」の児童生徒の割合は、2010年度の前回調査より、小5で2・1ポイント上昇し26・9%、中2で1・7ポイント上昇し42・0%を占めたがことが13日、分かった。県教委は「一概には言えないが、核家族化に加え、親が共働きで忙しいなど、子どもだけで朝食を食べる傾向があるのではないか」(保健厚生課)とみている。 調査は04年度以降、3年に1回行っている。今回は、小5が370校の1万9507人(回答率97・0%)、中2が186校の1万8660人(同92・7%)が回答した。 小5は10年度調査で07年度調査より1・6ポイント下降し24・8%になったが、今回の調査で増加に転じ、過去の調査で最も高くなった。中2も10年度調査で07年度比5・8ポイント減の40・3%まで下がったが、今回の調査で再び増加に転じた。 調査では、孤食と朝食のバランスとの関係も調べた。主食、主菜、副菜のバランスがよい朝食をしている割合は、1人で食べる小5は34・3%だったのに対し、家族全員で食べる小5は62・2%。中2でもそれぞれ37・4%と67・2%となり、孤食の子ほど朝食のバランスが悪い傾向が出た。県教委は孤食が子どもの成長や健康へ悪影響を及ぼす懸念があるとしている。 教育研究家の古山明男さん(64)=千葉市=は、精神面への影響を懸念し「朝食でも夕食でも家族一緒の時間を作った方がいい。子どもが家族とつながっていると思えるようにすることが必要」と指摘している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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