県全体のがん医療の向上を目指す信州がんセンター(松本市)は4月、がん患者や家族が悩みや不安を語り合ったり相談したりする「がんサロン」(仮称)をセンター内に開設する。これまで信州大病院の研修室を借りて月1回開いていた「がん患者サロンひまわり」を常設化してリニューアル。交流スペースのほか、がん関連情報を閲覧できるパソコンも設置し、誰でも自由に利用できるようにする。 信大病院と渡り廊下でつながり、センターが入る県松本旭町庁舎3階に設ける。病院から廊下を渡り、センターに入って左側で、面積は約80平方メートル。現在は工事中で、4月1日に運用開始の予定。信大病院のがん相談支援センターの相談員らが交代で詰める。 患者や家族が語り合うスペース、さまざまながん情報誌が読めるコーナー、インターネットでがん情報を検索できるパソコン、相談員らに悩みや不安を個別相談できる個室などがある。がんに関するイベントや勉強会も開催する。 運用方法は患者の声を聞きながら決める方針。センター長の小泉知展・医学部包括的がん治療学講座教授は「ゆくゆくはがんを体験した『ピアサポーター』の協力も得たい。患者さんが少しでも心を癒やせる場になればいい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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