上水内郡信濃町の野尻湖発掘調査団は20日夜、野尻湖畔で21日に始まる第20次野尻湖発掘の結団式を町内で開いた。今回は、40年ほど前に発掘した場所を、これまでに培った技術で再調査する。結団式に集まった参加者約40人は、ナウマンゾウなどの化石が見つかっている一帯が「野尻湖人」の狩り場だった証拠を見つけようと意気込んでいる。 発掘場所は、野尻湖畔北西の立(たて)が鼻遺跡内で、1975(昭和50)年の第6次、78年の第7次発掘などで調査した場所。当時に比べて進歩した地層観察法で、分布する化石がどのように堆積したのかなどを調べる。 結団式で、団長の赤羽貞幸信州大副学長は「一帯がキルサイト(狩猟解体場)だったことを示す物や状況証拠をつかみたい」とあいさつした。その後、全国から集まった参加者たちは互いに自己紹介し、発掘に向けた意気込みを語り合っていた。 発掘には約200人が参加する予定。31日までの期間中、発掘作業や、これまで出土した化石や遺物などの見学ができる。(長野県、信濃毎日新聞社)
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