23日告示された上田市長選は、前共産党市議の新人金井忠一さん(63)と、2期目の現職母袋創一さん(61)の無所属2人による選挙戦に入った。2人はこの日、それぞれ選挙カーに乗って市内を精力的に回り、各所で市政の「転換」か「継続」かを有権者たちに訴えた。 「一部の有力者の意見で動く市政ではなく、市民の声が届く市政に転換する」。金井さんは上田市国分の信濃国分寺境内での出陣式で声を張った。参加者たちは「必勝を目指し、団結して頑張ろう」と気勢を上げた。支持者から「忠ちゃん、頑張れ」と呼び止められると、「気合入れてやります」と両手で握手した。 選挙カーで神川、真田地域を回った後、市中心部の原町商店街で演説。「昔ながらの商店街にお客さんが少ない。市長は活性化のために何をしてきたのか」と批判。「きちんとした対応をしてにぎわいを取り戻す」と訴えると、拍手に包まれた。 母袋さんは上田市中央東の選挙事務所前での出陣式で「(戦国武将)真田氏を生かした観光振興や、スポーツの(国際大会)キャンプ誘致に引き続き取り組む」と力を込めた。「エイエイオー」の掛け声に合わせて3回拳を突き上げ、支持者と握手をしながら選挙カーに乗り込んだ。 上田駅前での街頭演説では「観光客を合併前より92万人増やした」、中心市街地では「路線バスの運賃の上限を500円にした」などと実績を強調。「市政を継続し、安定した状態で多くの挑戦をしたい。ぜひ私に託してほしい」と訴えると、「上田市は任せたぞ」と声が飛んだ。(長野県、信濃毎日新聞社)
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