中山間地での生きがいのある暮らしを考える「第6回地域まめったいサミット―ムラは生きている」(県社会福祉協議会など主催)が24日、下伊那郡大鹿村交流センターなどで開かれた=写真。村内外の約140人が参加し、自然環境に恵まれた同村で暮らす魅力について意見を交わしたり、村内を視察したりした。 大鹿村にはIターン者が多く、昨年3月時点で213人と人口約1140人の19%。約40人が参加したサミットのトークカフェでは、I・Uターン者約20人がなぜ大鹿を選んだのかを語り、「南アルプスに近い」「地域おこしに関心を持つIターン者が多い」との声が上がった。 村外の参加者からは、雇用面で不安がなかったか―との質問が出た。村内で宅幼老所を運営するNPO法人「あんじゃネット大鹿」の女性は、「お年寄りが何に困っているのか考えることで今の仕事につながった」と語った。 トークカフェは、同法人や村民らでつくる「大鹿の100年先を育む会」などが企画。育む会の前島久美代表(32)=大鹿村大河原=は「Iターン者がなぜ大鹿を選んだのか語り合う場は少なかった。大勢が村の景観の良さなどを魅力に感じていることがあらためて分かった」と話した。 サミットではほかに、哲学者内山節(たかし)さん(64)の講演や村内を巡る3コースの視察があり、同村に伝わる大鹿歌舞伎が演じられる大磧(たいせき)神社などを訪れた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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