地元で飾った有終の美―。現役引退を表明したフリースタイルスキー女子モーグルの上村愛子選手(北野建設)が27日、自身が育った北安曇郡白馬村にあるスキー場「Hakuba47」で、最後のレースとなる全日本選手権モーグルで圧勝。20年間の競技人生の終幕に花を添えた。 予選を1位通過した上村選手は上位12人による決勝1回目、同6人による決勝2回目もトップの座を譲らなかった。滑り終えると約2千人の観客から拍手が起き、34歳の上村選手は何度も手を振ったり、頭を下げたり。後輩の選手や関係者と順に抱き合い、白馬中2年から戦い続けたモーグルコースに別れを告げた。 上村選手は「最後までしっかり滑れたし、優勝も付いてきてすごくうれしい。20年間すごく幸せだった。今日は平日なのにこんなに応援に来てくれて、多くの人がずっと温かく見てくれていたんだなと分かり、すごくうれしかった」と目を潤ませて話した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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