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桜の名所・高遠、美術品も「満開」に 花見に合わせ企画展

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 京都市の桜守佐野藤右衛門(とうえもん)三代の美術収集品と、同市の陶芸家小松華功さん(63)=上伊那郡辰野町出身=の作品を集めた企画展が5日、伊那市の信州高遠美術館で始まった。室町期の桜文様の釜や江戸期の桜の絵、手箱、小袖など78点と、桜の意匠の陶磁器30点を展示。隣の高遠城址(じょうし)公園でつぼみが膨らむタカトオコヒガンザクラと合わせ、桜尽くしの一日が楽しめる。  佐野家は三代にわたり日本各地の名桜(めいおう)を守り育て、桜に関する日本有数の美術収集家でもある。開幕式に出席した当代の佐野藤右衛門さん(86)は「高遠は桜に関わる者が避けて通れない、絶対的な位置付けのある場所」。祖父の代から花が終わると訪れ、木の成長を見ているという。  桜と月という主題を例に、佐野さんは「有史以来あることが絵になっている」と説明。「今は便利さを追い求め過ぎて、使っていたものに人間が使われてしまっている。由緒ある高遠で桜を見て、ここに寄って癒やしのきっかけをつかんでほしい」と語った。  小松さんは、佐野さんから桜に関わる焼き物作りを勧められ、桜の灰を上薬にしている。「桜の命、本質を器に取り込む」と話す。シダレザクラの古木を描いた直径約140センチの大皿は水を張り、ガラス壁越しにタカトオコヒガンザクラを望む場所に置いた。  5月25日まで。一般800円、小中学生250円。4月は無休。5月7、13、20日休館。(長野県、信濃毎日新聞社)


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