松本市県1の無職塩原一博容疑者(31)が、同居の祖母と弟を殺害しようとしたとして殺人未遂容疑で逮捕され、殺人容疑で送検された事件は、8日で発生から1週間。同容疑者が現場敷地内にある2階建ての自宅で弟寛之さん(28)を金づちで殴り、祖母なほ子さん(89)は騒ぎを聞いて敷地内の平屋の自宅から駆け付けて事件に巻き込まれたことが7日、捜査関係者への取材で分かった。
同容疑者は調べに、要介護状態の祖父の介護に疲れていた―などと話しているが、松本署などはほかにも犯行につながる動機がなかったかどうか、慎重に調べている。
同署が凶器として押収した果物ナイフと金づちは、いずれも塩原容疑者宅に以前からあったものだったことも判明。血痕は2人が倒れていた屋外だけでなく、2階建ての住宅内にもあった。
なほ子さんと寛之さんは1日午前9時50分ごろ、自宅敷地内で血まみれで倒れているのが見つかった。近くに塩原容疑者が凶器のナイフを持って立っており、松本署員が殺人未遂容疑で逮捕した。
一方、現場近くの複数の住民は取材に、塩原容疑者となほ子さんが連れだって買い物に出掛ける様子などを見掛けていた。住民の1人は、同容疑者が近所のごみ当番や雪かきなどをしていたと証言し、「家庭のことを背負っていたように見えた」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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祖母、駆け付け被害 松本の家人殺害1週間
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