長野市篠ノ井の茶臼山で19日、市茶臼山動物園北口と最寄り駐車場を結ぶモノレール建設作業が始まった。動物園には南口と北口があり、駐車場との高低差がない南口に比べ、駐車場から約40メートル高い場所にある北口は利用が少ない。モノレールで北口の入場を楽にし、隣接する市の自然植物園、恐竜公園にも行きやすくする。この日は乗り場となる旧市茶臼山自然史館周辺の木を伐採。今後レール取り付けなどを行い、来年4月をめどに運行を始める計画だ。 市公園緑地課によると、モノレールは25人乗り1両編成で、高さ、幅とも約2メートル、長さ4メートル。ルートは同動物園北口と同館西側を結ぶ約176メートル=地図。この区間には歩道があるが、傾斜が急で車いすやベビーカーで通るのは難しく、冬は通行禁止にしている。 片道約5分間で、エレベーターのように乗務員がいなくても自動運行できる。車いすに乗ったまま乗降できる。 市は、本年度一般会計当初予算に一帯の再整備費約2億9千万円を計上。このうち、モノレール整備費は約2億2700万円を見込む。運行ルート上の木の一部は伐採せず、市篠ノ井中央公園に移植する。 乗り場として利用する旧市茶臼山自然史館は、2007年に閉館し、現在は使っていない。鉄筋コンクリート造り2階建て延べ約656平方メートル。館内で土産物の販売などに活用することも検討しているという。同課担当者は「より多くの人に楽しく利用してもらえる茶臼山にしたい」としている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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