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沢渡の施設、運用開始 上高地観光客に自然保護訴え

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 北アルプス上高地に向かう観光客らのシャトルバスへの乗り換え地点となっている松本市安曇の国道158号沿いに完成した「沢渡(さわんど)ナショナルパークゲート」が、14日から試験運用を始めた。マイカーを止めてバスに乗る観光客らに自然保護やマナー向上を映像やパネルで訴えるための環境省の施設。自然保護の意識が高まるといった評価の声の一方、バスへの乗り換えを急ぎ、ほとんどパネルなどを見ていない人も目立った。  同施設は木造平屋千平方メートルで工事費は3億7千万円余。今季は、同国道から上高地に向かう県道上高地公園線で、マイカーに加え観光バスの乗り入れも規制している7月~10月の休日など30日間余、同施設を開館する。来季からは上高地開山期間中の4月~11月に運用期間を拡大する予定という。  観光バスからシャトルバスに乗り換える観光客らはこの日、同施設の係員に促されて上高地の歴史などを伝えるパネルが展示された通路を通り、待合室で猿などに餌を与えないなど五つのマナーを伝える約3分間の映像を見た。  1泊2日の予定で訪れた会社員佐藤達雄さん(61)=埼玉県川越市=は「国立公園の自然保護の取り組みは他でも熱心にやっている。上高地のことを皆で考える機会になる」と評価。一方、茨城県つくば市から来た自営業女性(51)は「一方的に映像を流すだけではあまり効果はないと思う」と話した。  同省松本自然環境事務所(松本市)は、今後、観光客らへの情報の伝え方などを地元関係者らと検討していくとしている。(長野県、信濃毎日新聞社)


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