諏訪地方のプロの料理人と一般の料理愛好家が地場産の食材を使った創作料理を競う「ふるさと料理コンクール」が25日、諏訪市内のホテルで開かれた。諏訪湖産のワカサギや川エビ、八ケ岳山麓のジビエ(野生鳥獣肉)などを使った料理56点が並び、見物客の目を楽しませた。 名物料理の開発や普及につなげようと、県調理師会諏訪支部と諏訪庖友(ほうゆう)調理師会が主催。プロ部門に34点、一般部門に22点の出品があり、調理して持ち込まれた料理を、郷土色や普及のしやすさ、季節感などを基準に審査した。 プロ部門の最優秀に選ばれた同市の旅館「ぬのはん」の料理人、武居(たけすえ)恵美さん(32)=茅野市ちの茅野町=の「霜見月の贈り物」は、シカ肉の茶巾(ちゃきん)包み揚げやクリームチーズに酒かすを加えたケーキなど10品。一般部門の最優秀に選ばれた岡谷市長地御所の主婦笠原邦子さん(65)は、シカ肉とリンゴのワイン煮や、塩イカにセロリを詰めたマリネなど5品の「諏訪一望に深秋(しんしゅう)の香り」を出品した。 「地場産食材をふんだんに使い、季節感や栄養バランスも優れている」と評価された笠原さんは、小中学校や病院の調理員を約30年務めたといい、「最優秀と聞きびっくりした」と驚き、喜んでいた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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