農林水産省は29日、2013年産主食用米の都道府県別生産数量目標(生産枠)を発表し、長野県内は12年産比0・4%(750トン)増の20万4400トンとなった。県内枠は2年連続の増加。全国的にコメの消費低迷傾向は続いているが、長野県産米の需要は全体の中で高まっていると判断し、配分を増やした。 都道府県別の生産枠は、11年産まで過去6年間の販売状況(需要実績)などを基に決定。現在の配分方法になった04年産以来、県内枠は減少が続いていたが、12年産は前年産比0・7%(1340トン)の増加に転じていた。 長野県の13年産の生産枠を面積に換算すると、前年比120ヘクタール増の3万2810ヘクタールとなる。生産枠は今後、県や県農協グループなどでつくる県農業再生協議会が12月中旬に開く専門部会で県内10広域圏ごとの配分を決める。 県農政部が20日にまとめた12年産米の作付面積は、国が都道府県間の調整を経て割り当てた最終的な生産枠を398ヘクタール(1・2%)上回った。国の戸別所得補償制度の交付金を受けるためには、農家が生産枠を守ることが条件とされている。同部は13年産について「過剰作付け解消のため、引き続き加工用米や飼料用米などへの転作を促したい」(農業技術課)としている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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