伊那市創造館で2日、ニホンジカの肉を使う家庭料理教室があった。縄文時代の伊那谷を紹介する企画展を開催中の同館が、縄文人も食べていたシカ肉の消費拡大につなげようと企画し、13人が参加。マイタケ入りの煮込み、マーボー豆腐、塩こうじやトウバンジャンを使ったつけ焼きなど中華風に調理し、好評だった。 趣味で家庭料理を研究している上伊那郡宮田村の会社員鈴木明さん(49)が指導。フランス語の「ジビエ」(野生鳥獣肉)が知られるようになり、洋風レシピは珍しくないため、肉を軟らかくする酵素を持つ塩こうじやマイタケを使って中華料理を考案した。試食した参加者は口々に「軟らかい」「これなら作れそう」。 伊那市西箕輪の主婦細田美代子さん(58)は、猟をする夫がシカ肉を持ち帰ると、カレーやハンバーグにすることが多かったという。「肉を軟らかくする方法が分かったので、応用しながら料理したい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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