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「伊那シネマクラブ」活動休止 11日の362回目上映会で幕

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 見たい映画を地元で上映したい―と上伊那地方の映画ファンが1982(昭和57)年に設立した「伊那シネマクラブ」が、今月で活動を休止する。伊那市荒井の映画館「旭座」で、休館日に月1回、上映会を開催。会員は盛時に250人以上を数えたが、レンタルDVDや複合映画館(シネコン)の普及もあって半分以下に減り、年齢層も上昇。会費による運営継続が難しくなった。定期上映会は11日の362回目で幕を下ろす。  当時20~30代の社会人を中心に設立。最初の上映会はフランス映画「愛と哀(かな)しみのボレロ」で、約300人を集めた。作品は10人ほどの運営委員が会員アンケートを基に選び、旭座がフィルムを手配。映写も引き受け、旭座2階がクラブ事務局となった。  80年代には、東京などへの映画観賞ツアーやスキー旅行、クリスマス会など上映会以外でも交流を深めた。初代会長の守谷勝好さん(62)=伊那市高遠町=は「映画を通じて何かしたいという熱気にあふれていた」と話す。  2000年ごろまで250人前後を維持した会員数は、その後激減し、現在約110人。上映会は平日の夜で、現会長の唐木恵子さん(50)=同市荒井=は「みんな年を取って仕事や家事に忙しく、体力的に厳しい人もいる」。当番制でチラシ作りなどの準備をすることになっているが、ここ数年は人手不足だった。  守谷さんは「活動休止は惜しいが、時代の流れかもしれない。映画を通じて出会った仲間と協力してくれた旭座に感謝したい」と語った。  11日は午後7時から「道~白磁の人~」を上映。会員以外も1800円で観賞できる。問い合わせは旭座(電話0265・72・2188)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)


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