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元ゼロ戦操縦士、真珠湾攻撃の重い体験語る

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 旧日本軍の米ハワイ真珠湾攻撃による太平洋戦争開戦から71年となる8日、長野市などの有志らでつくる「人間・栗林忠道と今井武夫を顕彰する会」は、戦争と平和をテーマにした講演会を同市内で開いた。真珠湾攻撃に零式艦上戦闘機(ゼロ戦)のパイロットとして参加した長野市浅川西条の原田要(かなめ)さん(96)らが講演し、市民ら約40人が耳を傾けた。  1941(昭和16)年12月8日(日本時間)の真珠湾攻撃の際、原田さんはハワイのオアフ島沖で航空母艦などを護衛。ゼロ戦で上空から警戒した。「攻撃隊に参加できるよう大将に頼んだが、艦隊を守るよう言われ、涙をのんで残った」と振り返った。  一方で「外交交渉がうまくいかなかったこともあり、(日本が米国に)宣戦布告しないまま攻撃してしまったのは事実」と指摘。その後の戦線で経験した戦闘機同士の空中戦についても「接近戦では相手の顔がはっきり分かる。逃げる敵機を追い詰めてとどめを刺すことはつらいことだった」と重い体験を話した。  この日は、栗林忠道中将(後に大将)が指揮した激戦地・硫黄島での遺骨収容作業に参加した県内関係者の報告や、終戦間際の45年8月13日にあった「長野空襲」に関する講演や写真展示もあった。(長野県、信濃毎日新聞社)


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