本年度開校した県内初の公立中高一貫校、屋代高校付属中学校(千曲市)の2013年度入学者選抜が8日、同校で行われた。定員80人に対して県内全域から男女443人が受け、2年目の今回も5・54倍と高倍率に。筆記の問題については、受験した小学6年生から「昨年の問題より解きやすかった」との受け止めが目立ち、「難しく感じた」との声も交じった。 午前中、筆記の適性検査1(人や社会に関わる問題)、続いて適性検査2(自然や数理に関わる問題)を50分ずつ行い、午後は集団面接を行った。県教委高校教育課によるとトラブルはなく、欠席者や途中の辞退者もいなかった。 初実施だった本年度選抜の平均点は、適性検査1が32・3点、適性検査2が26・6点(ともに100点満点)となり、「これだけ低い点数では検査の機能を果たしていない」と指摘があった。県教委教学指導課によると、有識者や小学校教員らで適性検査の課題を検討。その上で、今回は「問題を解く過程も細かく評価できるようにし、子どもが問題文を理解しやすいよう端的な表現にした」という。 上田市の女児(12)は塾で昨年の同校や他県の問題を練習して本番に臨んだ。「昨年よりは問題の内容が分かりやすかった」と話す。長野市の男児(12)は「昨年の問題より簡単だった」。祖母に勉強を見てもらい、昨年の個々の設問を最低1回は解いてきたという。 長野市の男児(12)の父親(57)はことしの問題に目を通し、「昨年より易しくなっている」と分析。「その分、平均点は上がるので、合格しやすくなるわけではないと思う」と話した。 上田市の別の女児(12)は昨年の問題などが載ったテキストを買って勉強してきた。「難しかった。さすが中高一貫校だと思った」と振り返った。(長野県、信濃毎日新聞社)
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