諏訪湖に11日、コハクチョウが5羽飛来した。1974(昭和49)年から観察を続ける「諏訪湖白鳥の会」によると、12月14日に確認した77年に次いで過去2番目に遅い飛来。湖畔には冬の使者を待ちわびた会員や地元住民が訪れ、湖面をゆったりと泳ぐハクチョウたちの姿を見守った。 午前8時ごろ、諏訪郡下諏訪町と岡谷市境の十四瀬(じゅうよせ)川河口で会員が確認した。同会によると1羽は羽毛が灰色の幼鳥。3羽の親子と、つがい1組とみられ、岸の近くに集まり、時折羽繕いしたり首を畳んで休んだりしていた。 同会会長の白田(しろた)正夫さん(65)=下諏訪町星が丘=は「遅れを心配したが、ようやく来てくれた」とほっとした様子。飛来はここ数年遅れ気味で、長旅の途中の降雪や取れる餌の量が影響している可能性があるという。散歩で通り掛かった白倉文雄さん(71)=同町西赤砂=は「趣味の写真で毎年ハクチョウを撮っている。ことしもやっと絵になる諏訪湖の風景になったね」と笑顔で話した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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