信学会長野予備学校(長野市)は17日、長野市の県庁で会見を開き、同校に通う同市在住の浪人生のうち63人は、来年1月19、20日の大学入試センター試験の会場が遠方の松本市の信大松本キャンパスに指定されたと発表した。同予備学校は「経済や心理的な負担を抱え、著しく公平性を欠く」と指摘、同日、試験を実施する独立行政法人「大学入試センター」(東京)に経過の説明と再検討を求める要望書を郵送した。 同センターによると、現役生は在籍する高校の近く、浪人生は居住地の近くが試験場となることが多い。長野市内のセンター試験会場は4カ所。このうち信大工学部校舎が耐震工事中のために昨年より100人収容能力が落ちたため、信大松本キャンパスにしたという。「長野市の志願者数と収容能力のバランスが取れなかった」(総務企画部総務課)としている。 同予備学校によると、長野市在住の浪人生が同市以外の試験場を指定されたのは、1979(昭和54)年に始まった共通一次試験時代を含めて初めて。松本大学予備校(松本市)や信学会上田予備学校(上田市)では、著しく生活圏から離れた試験場を指定された浪人生は把握していないという。(長野県、信濃毎日新聞社)
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