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辰野の障害者支援施設で作ったうどん、移動販売へ

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 上伊那郡辰野町障害者就労支援センター「工房ぬくもり」は、同センターで作っている麺を使い、うどんの移動販売を始める。センター利用者が麺をゆでるのを手伝ったり、具材を盛り付けたりする。18日は宣伝も兼ね、町役場前で販売車を披露して温かいうどんを無料提供。県障害者支援課によると、障害者が調理までする移動販売は珍しいという。  利用者の活動の場を増やし、工賃アップにつなげる狙い。こんろや流し台を備えた1・5トン車を、日本財団(東京)の助成を受けて約1100万円で購入した。車体には町名物の蛍をデザイン。要望を受け、県内の催し会場や企業などを回る。来年4月から、同センターで作っているラーメンも献立に加える計画だ。  この日は、ゆでたてに天かすやワカメ、かまぼこなどを載せて提供。図書館を訪れて立ち寄った同郡箕輪町の笹岡万亀夫(まきお)さん(81)は「こしがあって味がいい」と、パック入りの麺も買い求めていた。  同センターは県社会福祉事業団が運営し、本年度は知的、身体、精神に障害のある27人が利用。うち8人が、麺のパック詰めや上伊那地方の工場など約80カ所を訪問して行う販売に携わっている。その一人、清水文子さん(54)は18日、町役場前で麺を販売し、「売れるように頑張りたい」と話した。  同センターの工賃月額は平均約1万7千円。県の昨年度の調査では、県内の同タイプの就労継続支援事業所162カ所の平均は約1万3千円だった。うどんの麺製造は2009年に始め、太さなどの試行錯誤を重ねた。埋橋行雄所長は「おいしいと言ってもらえる麺を提供し、工賃が上がればいい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)


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