織物のトンネル? 駒ケ根市の「駒ケ根シルクミュージアム」の展示室に、紬(つむぎ)織物が壁から天井を覆うように飾られている。日本紬織物文化協会(山形県米沢市)から寄贈された全国各地の16点で、1点を除き、長さが13メートル。関宏夫館長(72)は「地域ごとの特徴を見てほしい」と話している。 あらかじめまだらに染めた糸で模様を出す絣(かすり)の技法を使った沖縄の「琉球絣」、福岡の「久留米絣」、鳥取の「弓浜絣」、紅花で染めた山形の「紅花紬」などが並ぶ。精練を途中で止め、セリシンというタンパク質が付いたまま織った京都の「生紬(なまつむぎ)」は、生地が硬めになるのが特徴だ。地元の久保田織染工業(駒ケ根市)の「伊那紬」も飾った。 展示品を充実させたい―と関館長が同協会に相談。同協会は個人や企業から織物を集め、10月に駒ケ根市に寄贈した。 常設展として飾っている。午前9時~午後5時。一般300円、小中学生100円。毎週水曜と年末年始(29日~1月3日)休館。(長野県、信濃毎日新聞社)
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