小水力発電の普及促進を目指す「全国小水力発電サミット」が来年2月16、17日、岐阜県中津川、恵那の両市で開かれる。全国小水力利用推進協議会などでつくる実行委員会の主催で、「清流とともに暮らす―自然エネルギーによる地域自治を目指して」がテーマ。長野県内からも事例発表者として、住民と協働した小水力発電を計画している飯田市などが出席する。1月11日まで参加者を募集している。
飯田市は地域活性化に向けて、上村を流れる河川を利用した地元住民主体の小水力発電の導入を計画。水利権許可手続き、資金調達などで取り組みを支援する「調整組織」設立に向け、検討を進めている。市地球温暖化対策課の担当者が、2月17日の分科会「地域エネルギー事業と自治体の新たな役割」で事例発表する。
長野県関係者では、伊那市の三峰川上流などに水力発電所を持つ三峰川電力(東京)や、飯田市の「おひさまエネルギーファンド」が市民出資ファンドで協力した小水力発電を手掛けているアルプス発電(富山県)も、16日に事例報告する。
実行委事務局の岐阜県小水力利用推進協議会は「小水力発電には単にエネルギーを発生させる以上の意味がある」と強調。「地域の資源を自分たちが活用するという『自立の精神』を取り戻すことが重要だ」と指摘する。
豊富な水資源や急峻(きゅうしゅん)な地形に恵まれ、小水力発電が盛んな長野県からの参加も呼びかけている。参加費は1千円(交通費、宿泊費、食費などは別途必要)。問い合わせは実行委事務局(電話058・295・1230)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)
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