静岡県境に近い下伊那郡天龍村平岡中井侍(なかいさむらい)の原田幸文さん(72)の梅畑で、一足早い春の味覚として人気のフキノトウの収穫が始まった。27日は冷え込んで畑の土が凍り付いたが、フキノトウは地面から顔をのぞかせ、冬の日差しを浴びていた。 出荷先の一つ、JR飯田線平岡駅(天龍村平岡)併設の観光施設「龍泉閣」によると、フキノトウは店頭に並ぶとすぐに売り切れる人気商品だという。 原田さんは15年ほど前から、梅畑に自生していたフキノトウに施肥をするなどして栽培。ことしは例年通り12月上旬に顔を出し始めたものの、その後の厳しい冷え込みで生育は遅れている。今のところ収穫量は例年の5分の1程度という。 「たくさん収穫できるように早く暖かくなってほしい。春の香りとほろ苦い味を多くの人に楽しんでもらいたい」と原田さん。収穫は来年3月末ころまで続く。(長野県、信濃毎日新聞社)
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