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根羽村の84歳男性、自宅に「戦争資料館」開設

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 下伊那郡根羽村赤坂の坂巻勤さん(84)が、戦時下の写真などを集めた資料館「軍人館」を、自宅の別棟にオープンさせた。2008年にも村民らから募った写真などを展示・公開したものの、体調を崩して1年で閉館。同郡阿智村駒場で「満蒙(まんもう)開拓平和記念館」の建設がことし9月に始まったことが刺激となり、再オープンに踏み切った。坂巻さんはあらためて「戦争の悲惨さを若者に伝えたい」と話す。  坂巻さんは、下伊那農学校(現下伊那農業高校)在学中の1945(昭和20)年に旧海軍飛行予科練習生(予科練)の試験を受けたが、合否通知を受ける前に終戦を迎えた。戦後は木材業を営むなどし、89年から民宿を経営した。  戦争の歴史を風化させたくないとの思いから、70歳ごろから愛知県や岐阜県、飯田市などの骨董(こっとう)店や知人宅などを回っては戦争資料を集めた。08年に民宿の営業をやめると、利用していなかった別棟1階約60平方メートルの部屋に、村民などから借りた写真を展示した。来館者が少なかった上に、体調を崩したことから閉館したが、「もう一度開きたい」と思っていたという。  11月に再オープンした同館には、出征兵の見送りを写した写真や、戦地で使われた水筒、かばん、鉄かぶとなど計約200点が並ぶ。坂巻さんは「満蒙開拓平和記念館の足元にも及ばないが、若い人たちに平和の尊さを感じてほしい」と話す。  開館時間は土日・祝日の午前10時~午後3時。連絡があれば平日の見学にも応じる。入館料200円。問い合わせは坂巻さん(電話0265・49・2811)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)


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