飯田市南信濃和田の龍淵寺(りゅうえんじ)にある観音堂「光堂」に来年のえと「巳(み)」にちなんで、ヘビの彫刻が飾られた。 光堂を建設した宮大工棟梁(とうりょう)、桜井三也(みつなり)さん(58)=阿智村清内路=が十二支をあしらった彫刻を毎年一つずつ作り、光堂の屋根下をぐるりと一回りするように据え付けている。今回は、ウサギと竜に続いて3作目。親子4匹のヘビを縦約37センチ、横約70センチの大きさで表現した。宝珠を抱えた母ヘビと寄り添う2匹の子ヘビを守るように、大きく口を開けた父ヘビを彫ってある。 桜井さんは「家族の姿を表現することで、子どもに対する親の役割の重さを伝えたい」。住職の盛宣隆(もりせんりゅう)さん(59)は「家族にとって大切なのは喜びも悲しみも気持ちを寄り添わせて生きていくこと。仲むつまじく見えるヘビの親子の姿から、家族の絆を感じ取ってほしい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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