長野市妻科の長野商業高校の生徒が商品開発した香辛料の試験販売が12日、同市権堂町のイトーヨーカドー長野店で3日間の日程で始まった。同校で実践学習のため毎年秋に開いている「長商デパート」の人気商品。初日は生徒3人が食品売り場に出て「いかがですか」と盛んにPRした。 同校の商品企画開発部は毎年、所属する生徒10人が独自に商品を開発。2009年には、ハーブなどを含み洋食に合う香辛料「洋風七味」を作り、埼玉県の食品メーカーの協力で商品化した。長商デパートの来場者に人気で、その後「洋風八味」に改良したほか、カレー味の「れっどかれえ娘(こ)」など4商品も追加。計5種の香辛料を販売してきた。 同部は昨年11月、都内で開かれた食品見本市に体験実習で参加。商品をPRしたところ、イトーヨーカ堂(東京)の担当者の目に留まり、長野店での試験販売につながった。 この日は、このうち4種類を360~398円で販売。生徒たちは、ピザ風に味付けしたトーストの試食を呼び掛けた。同市箱清水のパート従業員山崎富子さん(59)は「ハーブの香りがいい。朝食のパンのバリエーションが増えそうです」と話し、「洋風八味」を手に取っていた。 同部の前部長で3年生の笠井悠花(ゆうか)さん(17)は「見本市の時と違って、積極的に声を掛けないと注目されない」と販売促進の難しさも感じつつ、「長商デパートの定番が学校を超えて広まればうれしい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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