松本市の本町商店街などでつくる実行委員会は13日、戦国時代に上杉謙信が武田信玄に塩を送った故事にちなんだ新春の伝統行事「松本あめ市」で、上杉、武田の両軍に分かれて綱を引く「塩取合戦」をした。約400人が参加。熱戦で綱の一部が切れ、じゃんけんで勝敗を決める異例の展開となった。 上杉軍は本町一丁目、武田軍は本町二丁目のみこしの担ぎ手が中心。3本勝負で「おい、おい」と声を張り上げた。1勝1敗1分けで迎えた4本目の途中で綱の一部が切れ、見物客がどよめいた。最後は両軍代表の「若者頭」がじゃんけん。武田軍が勝った。 本町商店街によると、約30年の歴史で、綱が切れ、じゃんけんの決着となったのは初。武田軍の若者頭、自営業中村雅明さん(42)は「ことしはみんなのパワーがすごかった。いい年にしたいという気持ちの表れ」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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