北海道で昨夏起きた白菜の浅漬けを原因とする腸管出血性大腸菌O157の集団食中毒を受け、県と県漬物協同組合は15日、浅漬けの製造業者などを対象に初の食中毒予防の研修会を長野市で開いた。東北信地方の企業や農業者の加工グループの担当者94人が出席した。 県食品・生活衛生課の担当者が、集団食中毒を受けて昨年10月に改正された漬物の衛生規範を説明。浅漬けの原材料の低温保管や、原材料を塩素系溶液で消毒するか75度で1分間加熱して殺菌するなど、新たに追加された内容を解説した。 質疑では、複数の受講者が、殺菌は時間や手間がかかるので難しいと主張。県側は「食塩濃度が比較的低い浅漬けは食中毒菌が増殖しやすく、人の命を奪うこともあり得る。商品の安全性の観点から、何らかの方法で殺菌してほしい」と理解を求めた。 研修会は16日も塩尻市の県林業総合センターで開く。当日参加も可能。(長野県、信濃毎日新聞社)
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