19、20日の大学入試センター試験を前に、飯山地方の郷土食「笹(ささ)ずし」の普及に取り組む「信州いいやま謙信笹ずし協議会」は17日、飯山北高校(飯山市)の3年生157人全員に笹ずしを贈った。笹ずしは、戦国時代に川中島の合戦に向かう上杉謙信に、飯山市富倉地区の住民が献上したとされる。同協議会は「合戦食でもあった笹ずしを食べ、試験で力を発揮して」との思いを込めた。 飯山地方の最近の笹ずしは、ササの葉に酢飯を置き、山菜、錦糸卵、紅しょうがを載せるのが一般的。市内の食品関連10事業所でつくる同協議会は、2014年度末に予定される北陸新幹線飯山駅開業を見据え、笹ずしの知名度向上策を検討している。 協議会内で、受験を現代の合戦に見立て、笹ずしを食べて勝利してもらおうという声が出た。飯山北高に相談したところ、学校側は快諾。この日は協議会内の3事業所が手分けして、生徒1人に二つずつの笹ずしを作り、事務局の飯山商工会議所スタッフが持ち込んだ。 校内であった大学入試センター試験受験者向け説明会で贈呈式があり、生徒代表として受け取った桑原和馬君(18)は「地域の方々の応援に応えられるよう頑張りたい」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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