北安曇郡池田町の防災無線デジタル化工事の請負業者が選定された後、勝山隆之町長が工事内容の変更や選定のやり直しを指示した問題について、町議会は17日、問題点を検証する特別委員会を設置することを決めた。23日の臨時会に設置議案を提出する。議長以外の議員11人で構成し、設置期限は来年6月とする見通しだ。 町議会にはより強い調査権限を持つ「百条委員会」とするよう求める意見や、公募型プロポーザル(提案)方式による業者選定に参加した米国系企業体など3社からも事情を聴くべきだとの意見も出た。甕聖章議長はこれらについて「今後の検討課題」とした。 この日開いた議員協議会では、一部議員が一連の問題についての町の経過報告や町長の説明には不明点が多いとして、特別委設置を提案。設置に否定的な意見も出たが、議長を除く議員11人で採決し、10人が設置に賛成した。 特別委では、町長や関係職員から事情を聴く方針で、勝山町長が業者選定の実施を発表する前に米国系企業体に工事内容などの公文書原案を知らせた点、業者選定のやり直しにこだわった背景などが焦点になるとみられる。 特別委設置について、勝山町長は取材に「最終的に町民益を損なうことはなかったと説明したい」と述べた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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