大学入試センター試験初日の19日に松本歯科大(塩尻市)で受験生の誘導に不備があり、2人が公民を受験できなかった問題について、同大試験実施本部責任者の笠原悦男歯学部長は21日、信濃毎日新聞の取材に対し、「2人の進学に支障がないようできるだけ支援し、気を引き締めて再発防止に努める」と述べた。 同大入試広報室によると、同日午前の地理歴史・公民の1科目受験者を控室から試験室へ誘導する際、職員が「地理歴史の受験者」と誤って声を掛け、公民を受ける2人は移動しなかった。誘導後に戻ってきた職員に対し、2人は「現社(現代社会=公民の1分野)を受ける」と伝えたが、職員は認識不足で対応せずに試験が終了したという。 同大は2人に謝罪した上で、大学入試センターなどと協議して26日に同大で地理歴史・公民の再試験をすると決めた。一方、誘導時の声掛けにマニュアルがなかったため、笠原学部長は「マニュアル作りも含め対応を検討する」と話している。 同大は一連の経過を19日午後10時すぎになって公表した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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