Quantcast
Channel: 信濃毎日新聞
Viewing all 7401 articles
Browse latest View live

二山さん、地元松本でバレエ披露 知事表彰で決意新た

$
0
0

 2月にローザンヌ国際バレエコンクールで優勝した松本第一高校2年二山治雄(にやまはるお)さん(17)=松本市=が9日、松本市のキッセイ文化ホール(県松本文化会館)で県芸術文化総合フェスティバルに出演し、帰国後初めて地元でバレエを披露した。同コンクールの最終選考と同じ「ラ・バヤデール」の踊りで会場の約1600人を沸かせた。  二山さんは、高いジャンプや指先まで神経の行き届いたポーズで魅了。「『眠れる森の美女』第3幕より」などで、一緒に同コンクールに出場した長野清泉女学院高校2年山田夏生(なつき)さん(18)=中野市=と踊り、創作バレエにも出演した。  多くの来場者が見込まれたため、公演開始前に整理券が配布された。千葉県のパート日高しほりさん(59)は、この日に合わせて帰省したといい、「感激した。(バレエダンサーの)熊川哲也さんを超えるダンサーになってほしい」と話していた。  公演の合間には、阿部守一知事が二山さんに知事表彰を、フェスティバルを主催する県芸術文化協会が二山さんと二山さんが所属する白鳥バレエ学園(本部・長野市)に協会表彰をそれぞれ贈った。  二山さんは公演後、取材に「緊張したけれど、精いっぱい踊ることができた」と笑顔で話し、「知事表彰を糧にして頑張りたい」と決意を新たにしていた。(長野県、信濃毎日新聞社)


県北部、11日にかけ断続的に雪 交通障害に注意

$
0
0

 冬型の気圧配置が続く県内は10日午前、上空に強い寒気が流れ込んでいる影響で、北部山沿いや中野飯山地域を中心に県内の広い範囲で雪が降った。  長野地方気象台は9日夜に県北部に出していた大雪警報を10日午前5時半ごろ解除したが、引き続きこれらの地域を中心に11日にかけて断続的に雪が降るとして、「大雪に関する県気象情報」を出した。路面凍結による交通障害や積雪の多い傾斜地での雪崩に注意を呼び掛けている。  気象台によると、10日正午までの24時間降雪量は、多い所で、小谷21センチ、野沢温泉と飯山20センチ、菅平18センチ、信濃町13センチなど。平地でも、長野4センチ、飯田3センチ、諏訪と軽井沢2センチ、松本1センチ。  11日正午までの24時間予想降雪量は多い所で、中野飯山地域50センチ、大北地域山沿い45センチ、長野地域山沿い40センチ、長野地域と大北地域の平地15センチ。中南部でも松本地域の聖高原周辺と上田地域の菅平周辺15センチ、木曽地域10センチ、松本地域5センチ、その他の地域でも5センチ未満の降雪がある見通し。  気象台によると、11日は冬型の気圧配置が緩むが、北部は未明まで雪の見通し。11日は県内公立高校の後期選抜(一般入試)があり、降雪が見込まれる地域では、時間に余裕を持って移動する必要がありそうだ。(長野県、信濃毎日新聞社)

行事食・保存食の冊子完成 麻績の女性3人、由来や作り方伝える

$
0
0

 東筑摩郡麻績村の女性3人が、村の食文化を残そうと冊子「麻績の行事食と保存食」を発行した。やしょうまなどの「行事食」や漬物などの保存食をレシピとともに紹介。「麻績村の食文化には、脈々と受け継がれている知恵と工夫がある」などと伝えている。  3人は坂口和子(よりこ)さん(73)、若林泰子さん(74)、塚原さとみさん(54)。村の地域おこし協力隊員前田博史さん(29)が、2012年9月から編集などを手伝ってきた。  3人は子どものころ食べたおやつなどを思い起こして紹介する食を選び、「行事食」「保存食」「おこびれ(おやつ)」に分けて掲載。それぞれの由来や材料、作り方を写真数枚を使って説明した。  行事食は、手作業だった田植えの終わりを祝い、おむすびを苗とともに麦わら帽子に入れて供えた「苗ぼこ」など、今では見られなくなった食も載せた。坂口さんは「紹介したレシピは一例で、それぞれの家庭の味がある。本を見て若いお母さんたちが作ってくれたらうれしい」と話している。  計64ページ。県の地域発元気づくり支援金を活用し、千部作った。村内の学校や図書館に置く。問い合わせは麻績村村づくり推進課(電話0263・67・3001)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)

大町で炭化した麦5万粒見つかる 豪族の居館近く、穀物倉庫か

$
0
0

 大町市の大町高校敷地内で昨年行われた発掘調査で、15世紀のものとみられる約5万粒の炭化した麦が見つかった。10日に市文化財センターが発表した。この時代には、出土場所の北約300メートルに大北地方一帯を支配した豪族仁科氏の居館があったことが分かっており、センターの島田哲男所長は「(出土場所に)仁科氏の穀物倉庫があった可能性が高い」としている。  センターによると、炭化した麦が大量に見つかった例は県内では珍しく、大北地方では初めて。  センターによる発掘調査では、六つの住居と三つの竪穴式建物の跡が確認された。このうち、火事の痕跡がある竪穴式建物の跡で集めた土をふるいにかけたところ、麦が見つかった。ふるいにかけた土はまだ半分程度で、麦は最終的に10万粒ほどになるとみられている。  竪穴式建物の跡からは、炭化したアズキや縄も見つかった。島田所長は「中世の竪穴式建物跡は多数見つかっているが、用途が分かっている例は少ない。穀物倉庫と分かれば貴重」と話している。炭化した麦や縄は4月中旬に公開する。(長野県、信濃毎日新聞社)

浅間山の噴火描いた文学紹介 軽井沢高原文庫で企画展

$
0
0

 北佐久郡軽井沢町塩沢湖の文学館「軽井沢高原文庫」は、浅間山の噴火や噴煙、噴火に伴う災害を描いた文学作品などを紹介する企画展「浅間火山と文学」を開いている。東日本大震災が起きた3月11日を中心に、全国36の文学館が開く共同展示「3・11文学館からのメッセージ―天災地変と文学」(全国文学館協議会主催)に参加した。4月20日まで。  浅間山が登場する約50人の作家らの作品を、初版本や原稿などで紹介。浮世絵や作家が描いた絵、写真などと合わせ約250点を展示した。  作家・野上弥生子さん(1885~1985年)は、群馬県・北軽井沢の山荘で過ごしていた1961(昭和36)年10月7日の日記に浅間山の噴火を記した。  爆発の瞬間を「五時過ぎ浅間大爆音をあげてバクハツ。前庭に出てみるといつもの球なりの煙の塊(かた)まりが巨大な葡萄(ぶどう)の房のやうになり―」と記録。爆発のすごさを、「ミケランジェロのダビデだらうと、システィーンの礼拝堂の天井絵だらうと、これに較(くら)べたらわい小な見すぼらしいものにおもはれるほどである」と表現した。  詩人・歌人の北原白秋(1885~1942年)は、23(大正12)年に発刊した詩集「水墨集」の「落葉松」で「浅間嶺(あさまね)にけぶり立つ見つ。浅間嶺にけぶり立つ見つ。からまつのまたそのうへに。」と歌っている。  午前9時~午後5時で、会期中は無休。入館料は大人700円、小中学生300円。問い合わせは高原文庫(電話0267・45・1175)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)

リンゴ・市田柿、香港で販売 飯田の果樹農家らのグループ

$
0
0

 飯田市内の20~40代の果樹農家ら8人でつくる「うまい!フルーツクラブ」が2月下旬、農産物の輸出を目指して香港を訪れ、果物などを販売した。現地の百貨店に持ち込んだ飯田下伊那地方産のリンゴ千個と干し柿の「市田柿」600個は4日間でほぼ完売したという。10日に市役所を訪れて報告した農家らは、輸出の本格化に向けて意欲的だった。  クラブ代表の吉川一弘さん(45)=飯田市桐林=ら4人が2月20~23日に香港を訪れ、日本国内の約20自治体が参加して百貨店「香港そごう」の食品売り場で行われた名産品展会場にブースを開設。市場調査もしたという。  クラブは、リンゴ「ふじ」を1個350~400円、市田柿は200グラム入りパックを千円で、1個入りを330円で販売した。市田柿の横幕を掲げて試食品を提供し、食感や甘さに評価が高かったという。  市役所でクラブ側は「(市田柿を)ドライフルーツとして勧めると、反応が良く、購買に結び付いた」と説明。吉川代表は輸出についてさらに勉強し、「継続的な輸出に結び付けたい」と話していた。  市は2005年度から、台湾や東南アジアへの販路拡大に向けて地元農産物の輸出を後押ししている。飯伊地方から香港への輸出実績はあるが、市の支援で栽培農家が現地を訪れて販売したのは今回が初めて。(長野県、信濃毎日新聞社)

辰野・飯島、中学朝練を継続 町教委が議会で方針表明

$
0
0

 県内公立中学校運動部の朝の部活動(朝練)を原則廃止とした県教委の「県中学生期のスポーツ活動指針」に対し、上伊那郡辰野町教委の古村仁士教育長と同郡飯島町教委の山田敏郎教育長は10日、4月以降も朝練を続ける方針を各町議会定例会一般質問の答弁で明らかにした。ともに町内の中学は1校で、JR飯田線やバスで通う生徒がいて放課後の練習時間が十分に取れないことを理由に挙げた。  古村教育長は「原則的に指針に沿うつもり」としつつ、「朝練習はやるという方向で学校、生徒、保護者と話し合い、よりよい方法を探していきたい」と答弁。指針に基づき「スポーツ活動運営委員会」を設け、部活動の延長である社会体育の在り方も検討するとした。辰野中によると、12の運動部があり、現在は水泳部以外が朝練をしている。  一方、山田教育長は答弁で「(練習時間など)地域や学校で著しい差が出ないようにすることが必要」と指摘。社会体育や休日の練習は中学総体までは現状のまま続け、終了後に対応を検討するとした。飯島中によると、7の運動部でいずれも30分程度の朝練をしている。全校生徒272人のうち約100人が飯田線通学で、放課後の練習は長くて1時間半ほどという。(長野県、信濃毎日新聞社)

燃料価格高騰、支援策を確認 県など松本で園芸農業向け説明会

$
0
0

 近年の燃料価格の高騰を受けて、県農政部などは10日、施設園芸農業向けの緊急対策の説明会を松本市内で開いた。生花生産者や市町村の担当者ら60人が参加し、過去の支援実績や手続きの内容を確認した。  燃料価格高騰による緊急対策は農林水産省の事業で、各自治体で協議会をつくって対応している。支援は、電気式のヒートポンプなど省エネ設備のリース導入支援策と、燃料の全国平均価格が基準を超えた場合、差額を農家の燃料購入量に応じて補填(ほてん)することが柱になっている。  県内では緊急支援を開始した2013年2月から今月までに150台のヒートポンプが導入され、31人が燃料購入費用の補填を受けた。支援を受けるためには3戸以上の農業者が集まって組織をつくり、各種支援で燃料使用量を15%以上減らす計画を提出する義務がある。  説明会で、県農政部の担当者は「燃料費の高止まりが続いており、支援を通じて県内産地の省エネ化を推進していきたい」と述べた。参加した花き農家の細江弘光さん(57)=松本市=は「年間600万円の燃料費の負担を減らすために前向きに検討したい」と話した。支援の希望者は、最寄りの地方事務所農政課に5月20日までに必要書類を提出する。(長野県、信濃毎日新聞社)


草木染で「感謝」に彩り 高遠北小6年生、教職員へ贈り物

$
0
0

 お世話になった先生方に草木染の贈り物を―。伊那市高遠北小学校の6年生12人が10日、通学路にある並木のタカトオコヒガンザクラの葉で木綿の布を染めた。昨年4月から総合的な学習の時間で地域の人に教わり、草木染を学んだ。19日の卒業式までにランチョンマットに仕上げ、感謝の手紙とともに教職員に手渡す予定だ。  高台にある同校近くの通学路は「登校坂」と呼ばれ、約100メートルにわたってタカトオコヒガンザクラの並木道になっている。全校児童が毎年秋に落ち葉を集めて堆肥を作り、校内で花や野菜を栽培。6年生は昨年10月に集めた落ち葉を草木染に使おうと、校舎内で乾かして保存していた。  総合学習の草木染は、学校近くに染め物などの工房を構える元高校教師藤沢直彦さん(69)が指導。タマネギの皮や学校で育てたマリーゴールドの花でハンカチなどを染め、色合いや柄の出し方は児童が工夫した。  この日は、調理室で桜の落ち葉から取った液体に布を浸して熱する「煮染め」をした。児童が裁断して周囲を縫った布は横50センチ、縦35センチで、自分たちの12枚と教職員に贈る15枚を用意。藤沢さんに教わり、液に浸しては水で洗う作業を数回繰り返した。  煮染めした布は、液に浸したまま一晩冷やしてから洗うときれいに染まるという。ランチョンマットは包装し、児童が教職員一人一人に届けるという。  草場日和(くさばひより)さん(12)は「出来上がった時の色や模様を見るのが楽しみ。ありがとうという気持ちを込めて渡したい」。藤沢さんは「作品を見るたびに通学路の風景が心に浮かぶ。子どもたちにも先生にも良い思い出になるはず」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)

コース料理で味わう「上野大根」 諏訪で新たな活用探る食事会

$
0
0

 諏訪市豊田上野地区の特産「上野大根」を使った料理の食事会が10日、同市湖岸通りのホテル紅やであった。上野大根の大半はたくあん漬けで流通する。新たな食べ方を提案し、県の「信州の伝統野菜」でもある地元食材の可能性を探る試み。市主催で、一般の参加者や生産者など約30人がコース料理を味わった。  上野大根を使った前菜、スープ、魚、肉料理がテーブルに並んだ。スープは天日干しした上野大根をミキサーにかけ、じっくり煮込んで甘味を引き出した。魚料理は柔らかく煮込んだ大根に魚やホタテのすり身を詰めた。各テーブルでは、「良い味だ」「上野大根がこんな味になるのか」などと会話が弾んだ。  食事の合間に、生産者が上野大根の歴史や中間山地の上野地区を紹介。たくあん漬けを手掛ける上野大根加工組合の組合長、笠原正夫さん(63)は「高齢化で生産者は減っているが、できるだけ長く続けていきたい。末永く食べてほしい」と呼び掛けた。  諏訪市農林課によると、上野大根はたくあん漬けや漬物用として出荷するが、傷があったり、規格外の大きさだったりして約3割は廃棄される。規格外品を有効活用し、上野大根料理の品目を増やそうと食事会を企画した。(長野県、信濃毎日新聞社)

東日本大震災3年 県内企業、豪雪時混乱 「想定外」どう備える

$
0
0

 東日本大震災から11日で3年。長野県内には当時、東北地方の拠点が被災した企業もあり、各社は業務の早期復旧手順などを定める事業継続計画(BCP)づくりや拠点の耐震化に本腰を入れてきた。首都直下地震や南海トラフ地震の被害想定も示され、震災への備えが進む一方、2月の豪雪では東信地方などで操業停止に追い込まれる工場もあった。「想定外」のリスクにどう備えるか、県内企業は新たな対応を迫られている。  工作機械製造のシチズンマシナリーミヤノ(北佐久郡御代田町)は、大震災で北上事業所(岩手県北上市)などが被災し、BCPを13年1月に見直した。新たなBCPは、従業員の安否確認、拠点やインフラの被害把握に始まり、外注業者や顧客、販売代理店の被災状況の確認まで情報収集の範囲を広げた。  ただ、2月の豪雪では計画通りにいかない場面も。携帯電話などのメールのシステムで、従業員への出社指示の伝達で一部混乱が起きたといい、中島圭一社長は「教訓を次に生かしていく」と話す。  ノイズ除去フィルターなど製造の双信電機(佐久市)は、豪雪で浅間工場(同)などを臨時休業とし、振り替え出勤などの対応を取った。拠点の耐震補強工事などは済ませているが、まだBCPはなく「早期策定に向けて準備中」(経営企画室)とする。  大震災で福島県内からの部品納入が一時止まった経験から、部品や加工業者のリスト化を進めるセンサー開発のマイクロストーン(佐久市)。今回の豪雪による物流の影響はなかったが、自社製品の配達ルートが遮断された場合の本格的な対応はこれからで、白鳥典彦社長は「迂回(うかい)ルートを示したマップを作り直さなければいけない」と話す。  流通各社も対応の見直しを進める。綿半ホールディングス(飯田市)は大震災後、従業員と家族の安否確認システムを強化し、社内備蓄品を拡充。だが、豪雪時に車で移動中の従業員2人が山梨県内で3日間立ち往生したこともあり、大雪の際の連絡手段確保などBCPの見直しを始めた。村田清史秘書室長は「県内に拠点を構える以上、大雪のリスクを踏まえたBCPにしないといけない」とする。  マルイチ産商(長野市)も大震災後、大規模地震を想定してBCPを強化。しかし、豪雪では県外からの搬入が滞り、一部商品が店頭に並ばなかった。調達や配送など物流面の対応をまとめたマニュアル見直しの検討を始めており、「想定外を想定内にしなければいけない」(経営企画部)としている。(長野県、信濃毎日新聞社)

「北風小僧の寒太郎」縁にコンサート 小海小でたいらいさおさん

$
0
0

 南佐久郡小海町の小海小学校で11日、かつてNHKの番組「おかあさんといっしょ」で「うたのおにいさん」を務めたたいらいさおさんのコンサートがあった。昨年秋に町内の猪名(いな)湖畔に、地元の松原区がたいらさんが歌う「北風小僧の寒太郎」が流れる装置を設置した縁で実現した。  コンサートでたいらさんは、「北風小僧の寒太郎」など計17曲を披露し、児童約190人も一緒に歌った。5年の小林駿太君(11)は「生の歌を聞けて、北風小僧の寒太郎をもっと好きになった」。たいらさんは「小海町と良い交流ができた。湖畔へ行った時は、装置から流れる歌に合わせて口ずさんでほしい」と話していた。  「北風小僧の寒太郎」は、北佐久郡軽井沢町の井出隆夫さん(69)が、幼少期に猪名湖周辺で過ごした体験を基に作詞した。1977(昭和52)年から2年間、うたのおにいさんを務めたたいらさんも歌った。  地元住民らでつくる委員会が、2012年秋に湖畔に歌碑を建立。松原区は、通り掛かった人を感知して曲が流れる装置を歌碑の近くに設置し、たいらさんが歌う音源の提供を受けた。(長野県、信濃毎日新聞社)

卵から育てたアマゴの「卒業式」 下諏訪北小児童が稚魚放流

$
0
0

 諏訪郡下諏訪町社の下諏訪北小1、3、5年の約170人が11日、命の大切さを学ぶために育てたアマゴの稚魚約3千匹を、学校近くの砥川に放した。1988(昭和63)年から続く行事で、今年はアマゴを自然界に送り出す「卒業式」として行った。  児童はそれぞれ、プラスチック製コップなどに入れた体長3~4センチの稚魚数匹を慎重に清流に流し入れた。名残惜しそうに「バイバイ、さようなら」と別れを告げる児童もいた。  約3千粒の卵は昨年11月上旬、県水産試験場諏訪支場(下諏訪町)から譲り受け、1カ月ほどでほぼ全てがふ化した。児童は教室近くの廊下に水槽を置き、餌をやったり、水を替えたりしながら成長を見守った。  3年2組の池田瑠奈さん(9)は「川の流れに逆らってまとまっている」と、夢中で見つめていた。同じクラスの松尾悠登(はると)君(9)は「クラゲみたいにくねくね泳いでいる」と話して目を凝らしていた。(長野県、信濃毎日新聞社)

変わる大鹿、映像に リニア開業までの様子記録

$
0
0

 下伊那郡大鹿村の住民らでつくる「大鹿の100年先を育む会」が、村内でリニア中央新幹線の建設予定地などを映像に残す活動を始めた。リニア建設で変化していく村の様子を記録し、後世に伝える狙い。リニアの東京―名古屋間開業が見込まれる2027年まで続ける計画だ。  JR東海が昨年9月に公表したリニアの環境影響評価(アセスメント)準備書によると、村内はほとんどがトンネル区間だが、小渋川を橋で通過し、小渋川沿いに変電施設を1カ所建設する。ほかにも釜沢地区付近や変電施設付近、青木川近くに作業用トンネルの出入り口を計4カ所設ける予定だ。  変電施設付近には工事用道路の建設を計画しており、リニア工事に伴って村内の国道152号を走る工事用車両は「1日最大1736台」としている。  育む会は、リニア建設で村内が大きく変わるとして映像で記録することを決めた。2月5日に撮影を始めており、完成まで村内の四季の風景を撮影する。初回は、釜沢地区の風景や集落から望む南アルプスなどの映像を収録。次回は春の景色を撮影する。村民の暮らしぶりやインタビューも映像に残す予定だ。  育む会代表の前島久美さん(32)=大鹿村大河原=は、「リニア工事が長く続く中で、村が存続できるのかも分からない」との危機感があるとし、「息の長い活動を続けていきたい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)

県内から被災地思う 犠牲者を悼み善光寺で法要

$
0
0

 長野市の善光寺は11日、東日本大震災の犠牲者を追悼する法要を行った。震災発生と同じ午後2時46分に鐘を鳴らし、天台、浄土両宗一山の住職や参列者ら約100人が厳かに祈りをささげた。  本堂では、市仏教会や、昨年4~5月に善光寺出開帳(でがいちょう)があった東京・両国の回向(えこう)院の僧侶らも加わって般若心経を唱えた。この後、地蔵菩薩(ぼさつ)像を安置してある境内の地蔵堂前に移動。像は、津波に遭った岩手県陸前高田市の景勝地「高田松原」の倒木から作られており、参列者らは僧侶の読経に合わせて「南無阿弥陀仏」と繰り返し唱えた。  岩手県釜石市の出身で長野市のパート従業員伊東貴世さん(49)は震災で親類を亡くした。焼香後、「どうしてもこの日には手を合わせたいと参りました」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)


県警警備1課の公金不明 最後に確認後、十数人が出入り

$
0
0

 長野市南長野の県庁9階にある県警警備1課で10日朝、金庫から犯罪の捜査に使う捜査費の現金86万5千円がなくなっているのが見つかった問題で、最後に金庫に異常がないと確認された8日午後から10日朝までに、同課では職員の出入りが少なくとも十数人あったことが11日、同課の調査で分かった。県警は、何者かが盗んだ可能性もあるとみて調べている。  警備1課によると、10日付けの異動に伴う荷物の搬出入などがあったため、8、9日は普段の休日より出入りが多かったという。同課所属の職員は60~70人程度いる。8日午前に鍵を管理する前理事官が金庫内に異常がないことを確認したという。10日午前9時ごろ、着任した現理事官が金庫内を調べ現金がなくなっているのに気付いた。  県警会計課によると、同課の捜査費は国費で、2012年度決算ベースで他の部署も含めた県警の国費の捜査費総額は約3870万円。(長野県、信濃毎日新聞社)

子ども向けのタイマー「まわっと憩」 県内企業OBらが開発

$
0
0

 ビル管理などのアイ・コーポレーション(岡谷市)は6月、針や数字表示がなく、イラストなどで時間を知らせるタイマー「まわっと憩(けい)」を発売する。同社の花岡潤会長が代表を務め、県内企業OBが参加するグループ「あってもいぃな夢工場」(同)が開発した。病院の小児科で採血後の子どもたちに止血時間を知らせたり、保育園・幼稚園で歯磨き時間を知らせたりする用途などを想定している。  グループは花岡代表やセイコーエプソン(諏訪市)を定年退職した技術者らが2009年11月に結成。現在は26人が参加している。時計産業が盛んな諏訪地域らしい商品にしようと、5年ほど前からタイマーの開発を進めてきた。  タイマーは、円盤状の板が回転し、動物などのイラストを指し示すなどの構造。壁掛け用は電動モーターを使うが、サイズが小さなぜんまい式の卓上用は、日本電産サンキョーオルゴール(諏訪郡原村)が供給するオルゴールの駆動装置を採用した。  直径20センチの卓上用が5400円から、直径45センチの壁掛け用が4万1040円から。受注生産で、花岡代表は「サイズや絵柄などは、用途に応じて自由に変更できます」とアピールしている。(長野県、信濃毎日新聞社)

県子ども支援条例案の要綱案 県会委、内容めぐり綱引き

$
0
0

 県会健康福祉委員会は10、11日、阿部守一知事が6月県会提出を目指す県子ども支援条例案の要綱案について議論した。自民党県議らが、人権侵害に対応する第三者機関「子ども支援委員会」や相談窓口の位置付けを見直すようあらためて注文。県側は仕組みは必要とした上で、権限や他の機関との役割分担は再検討する考えを示した。  県は要綱案で第三者機関を常設とし、いじめや体罰、虐待などについて調べて当事者間の関係改善を図り、解決が困難な場合は県や県教委に必要な対応を勧告するとしている。  最大会派、自民党県議団(20人)幹事長の風間辰一氏(長野市)は、昨年9月施行の「いじめ防止対策推進法」で教育委員会が専門家を交えた調査機関を設置できるようになったと説明。「県と教委に同様の組織があると県民に分かりにくく、プラスにならない」と見直しを求めた。  県政ながの(6人)に所属し、自民党籍を持つ金子ゆかり氏(諏訪市)も「子どもにとって遠い存在である県に相談窓口を設けるのは疑問だ」と指摘。民間の無料相談電話「チャイルドライン」や児童相談所などの窓口で対応すべきだとした。  一方、社民党県連幹事長で第2会派改革・新風(14人)の中川博司氏(松本市)は虐待などへの対応が急務とし、「SOSを出している子どもたちに条例が応えられるよう期待している」と強調。共産党県議団(6人)の小林伸陽氏(上伊那郡)も「子どもの権利が守られていないからこそ保障していくべきだ」とし、自民党などに難色を示す声がある子どもの権利保障の理念が後退しないよう求めた。  ただ、県会内で意見が割れている現状に、「調整にまだ時間が必要」(風間氏)、「中途半端な条例を作るぐらいならさらに議論を深めるべきだ」(石坂千穂共産党県議団長、長野市)といった声も。知事は今定例会中に県会側の理解を深め、6月県会での可決を目指しているが、現時点で過半数を得られる見通しはついていない。(長野県、信濃毎日新聞社)

県内公立高一般入試 職業科受験生「手に職を」

$
0
0

 県内の公立高校で11日行われた一般入試では、農業関係の高校、学科に志望が集まった。最終志願状況で、農業科の志願倍率は前年度比0・06ポイント上昇の1・11倍。一方、工業科は0・13ポイント低下の0・94倍と、1倍を割り込んだ。倍率の変動の「原因は不明」(県教委)だが、農・工どちらの受験生も「手に職」への願いは同じ。チャンスを得ようと学力検査に挑んだ。  東日本大震災の発生時刻の午後2時46分。休憩時間に行方不明者のことを思い黙とうした安曇野市の男子は、志願倍率1・50倍と職業科で最も高い南安曇農業(安曇野市)グリーンサイエンス科を受験した。農業高校を題材にした漫画を読んで興味を持った。「食品加工について学び、調理師になりたい」と希望を語る。  倍率1・10倍の須坂園芸(須坂市)を受けた長野市の女子は「ブライダルコーディネーターなど、結婚式に関わる仕事に就きたい」と、草花の知識や栽培方法などを幅広く学べる同高園芸科を志望。飯田市の女子は、幼いころから祖母の野菜作りを手伝ううちに農業に興味を持ち、1・20倍の下伊那農業(飯田市)園芸クリエイト科を受けた。  南安曇農業の飯沼尚隆校長は「リンゴ栽培など、生徒が自ら計画して校外で地域の人と関わる機会を設けており、生徒の姿が地域の人の目に留まったのでは」と、人気の背景を分析する。  工業科は、製造業と関わりの深い地域でも志望低下が目立つ。岡谷工業(岡谷市)は電気科が0・80倍となるなど、環境化学を除いた4科で定員割れだ。ただ、茅野市の男子は「競争率が低くなるのはありがたい」。コンピューターゲームを作るという小学生からの夢を実現しようと、情報技術科を受験した。  上田市の男子は、中学2年の職場体験授業をきっかけに自動車整備士になりたいと思い、上田千曲(上田市)電子機械科を受験。「英語は難しかったが、数学は自信がある。入学できたら専門知識を身に付けたい」と話した。  同高は工業系全4科が定員を上回った。昨年度からキャリア教育の一環で3年生が近くの中学校で授業内容を発表しており、高嶋邦夫教頭は「年齢の近い生徒が発表することで親しんで聞いてもらえるようだ。学校を知ってもらうことにつながっていると思う」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)

須坂と福島の児童、原発問題語り合う TV電話で交流授業

$
0
0

 須坂市墨坂の森上小学校の6年生63人が11日、福島県新地町の駒ケ嶺小学校6年生28人と、インターネットを使ったテレビ電話で「未来のエネルギー資源」をテーマに初の交流授業をした。将来のエネルギーをどんな手段で確保するかを互いに発表。森上小の児童は、東京電力福島第1原発から50キロほど北にある駒ケ嶺小の児童に、原発事故の生活への影響を熱心に聞いた。  森上小で理科を担当する服部直幸教諭(24)が提案し、両校の理科の授業で実施した。服部教諭は昨年2月、休暇を利用して宮城、福島両県を訪問。被災地で聞いた住民の話を児童に伝え「自然の力」などを授業で教えている。今回は、昨年11月に上田市内で講演した福島県内の元校長からの紹介で、駒ケ嶺小と語り合う場を設けた。  授業では両校の児童が活発に意見交換。森上小の児童が「将来のエネルギー資源」について「火力40%、原子力20%…」と発表すると、駒ケ嶺小の児童が「なぜ原子力が必要と考えたのですか」と質問。森上小の児童は「反対する声もあるけれど、硬いもので囲ったりして安全にしていくことで増えていくと思う」と答えていた。  森上小の児童は「原発の近くにいて怖くないの」「今、楽しい生活ができていますか」と駒ケ嶺小の児童に質問。「自分の畑で取れた野菜でも検査しなくてはいけないのが怖い」「震災直後は苦しかったけれど、全国からの支援で今は楽しく生活できている」といった答えを真剣な表情で聞いていた。  授業中、東日本大震災発生の午後2時46分になり、両校の児童は一緒に黙とうした。森上小の田子龍希君(12)は「原発は日本全体で考えなくてはいけないと思った」。服部教諭は「子どもたちは、遠くに感じていた問題を身近なこととして考えられるようになったのではないか」と話していた。両校は今後も交流を続けていく予定という。(長野県、信濃毎日新聞社)

Viewing all 7401 articles
Browse latest View live


<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>