Quantcast
Channel: 信濃毎日新聞
Viewing all 7401 articles
Browse latest View live

特許コンテスト、県内高校生2人が支援対象者に

$
0
0

 高校生や大学生らから特許につながるアイデアを募る本年度のパテントコンテスト(文部科学省、特許庁、日本弁理士会など主催)で、県内から松本工業高3年の江津友生(ごうづともき)君(18)=安曇野市豊科光、長野工業高3年の片桐康太君(18)=長野市南高田=の2人が入賞に次ぐ特許出願支援対象者に選ばれた。  江津君は所属するバドミントン部の練習で、100個を超えるシャトルを拾う時間がもったいないと感じ、「シャトル集め機」を考案した。前方に向かって複数の棒が付いた手押し車で、散らばったシャトルに向かって押していくと、シャトルの向きが一方向に整い、装置の下部に収納されていく仕組みという。  片桐君は、コンパスで描く円の半径を正確に測れる定規を考案した。目盛りのゼロの位置に穴があり、まずそこにコンパスの針を差し込む。定規表面には、目盛りと並行して動く部品が付いており、そこにペン先を置いてスライドさせると、簡単に長さを測れるという仕組みだ。  コンテストは2002年度に始まり、今回は377件(うち高校部門175件)の応募があった。入賞者や2人を含む支援対象者の特許出願に関わる弁理士の指導費用や出願料は主催者が負担した。  江津君は「特許を取る大変さが分かった。実際に製品化されるといい」。4月、石川県の大学に進学する。  片桐君は「考案した定規は小学生から仕事で製図する人まで役立つと思う」。4月から都内の専門学校に進む。特許が取れれば企業に製品化してほしいと期待している。(長野県、信濃毎日新聞社)


旧小学校を特養に改築 木島平で4月に開所

$
0
0

 下高井郡木島平村穂高に、2010年3月末に閉校した旧北部小学校の校舎を改築して造った特別養護老人ホーム「里山の家・木島平」が完成し、20日、施設を運営する社会福祉法人みゆき福祉会(木島平村)や村の関係者らが、施設内を見学した。  施設は鉄筋コンクリート造り3階建て延べ約2900平方メートル。生活空間を共有するユニット型個室29床のほか、ショートステイ用の8床を備えた。住民が施設利用者らと交流できるラウンジを1階に配置。3階は研修室として利用できるよう教室を残した。  校庭は、近くの下高井農林高校とともに農園を整備する構想という。同校の福祉学習や園芸セラピーの場としても活用する考えで、同法人理事長の堀内前(すすむ)さんは「全国に発信できる施設にしていきたい」と話している。  木島平村では、旧南部小を農村交流館に、旧やまぶき保育園を若者向け賃貸住宅にするなど、既存施設の活用が進む。芳川修二村長は「地域に愛着がある施設を何とか活用し、過疎脱却につなげたい」と話した。「里山の家」は22日午前10時、一般向けの内覧会を開く。開所は4月1日。(長野県、信濃毎日新聞社)

きょうから第20次野尻湖発掘 信濃町で結団式

$
0
0

 上水内郡信濃町の野尻湖発掘調査団は20日夜、野尻湖畔で21日に始まる第20次野尻湖発掘の結団式を町内で開いた。今回は、40年ほど前に発掘した場所を、これまでに培った技術で再調査する。結団式に集まった参加者約40人は、ナウマンゾウなどの化石が見つかっている一帯が「野尻湖人」の狩り場だった証拠を見つけようと意気込んでいる。  発掘場所は、野尻湖畔北西の立(たて)が鼻遺跡内で、1975(昭和50)年の第6次、78年の第7次発掘などで調査した場所。当時に比べて進歩した地層観察法で、分布する化石がどのように堆積したのかなどを調べる。  結団式で、団長の赤羽貞幸信州大副学長は「一帯がキルサイト(狩猟解体場)だったことを示す物や状況証拠をつかみたい」とあいさつした。その後、全国から集まった参加者たちは互いに自己紹介し、発掘に向けた意気込みを語り合っていた。  発掘には約200人が参加する予定。31日までの期間中、発掘作業や、これまで出土した化石や遺物などの見学ができる。(長野県、信濃毎日新聞社)

JR東海の対応を注視 リニア「知事意見」で沿線住民

$
0
0

 リニア中央新幹線計画で、阿部守一知事がJR東海の環境影響評価(アセスメント)準備書に対して20日に提出した「知事意見」。工事用車両の交通量を減らす方策の検討など関係市町村からの要望を踏まえた形の意見となったが、沿線住民からは「JR東海がどう対応するかが問題」と、同社の姿勢を注視する必要を強調する声が相次いだ。  「具体的な動きが出てくるまで安心はできない」。リニア建設で大きな影響が予想される下伊那郡大鹿村で村内の景観を記録する活動などに取り組む「大鹿の100年先を育む会」代表の前島久美さん(32)=大鹿村大河原=は、こう話した。  アセス準備書で同村は、国道152号を走る工事用車両が「1日最大1736台」と予測された。リニア計画に慎重な飯田下伊那地方の住民らでつくる「飯田・リニアを考える会」代表の片桐晴夫さん(75)=飯田市高羽町=は「村の静かな環境が変わってしまう」と心配し、「JRには日本のトップ企業として環境影響評価を徹底してほしい」と求めた。  環境省のレッドリストで絶滅危惧種に指定されたブッポウソウやミゾゴイへの対策を求める日本野鳥の会伊那谷支部(駒ケ根市)も「JRがこれを受け止めてしっかり対応するかどうか」と注目。大鹿村や上伊那郡中川村で探鳥会や調査を実施し、適切な対応を働き掛ける予定だ。  知事意見はJRに対し、工事用車両の通行時間や通行台数などに関する環境保全協定を関係市町村などと結ぶことも要請した。リニア県内駅の建設が予定される飯田市上郷飯沼・北条地区の自治組織会長の小平茂樹さん(72)は「飯田市や県が窓口になり、住民が納得できるように対応してほしい」と訴えた。  一方、木曽郡南木曽町の蘭(あららぎ)、広瀬両地域振興協議会は、両地域内の2カ所に計画された作業用トンネルの坑口(非常口)について「受け入れられない」としてきた。蘭地域振興協議会長の北原泰雄さん(72)はこの立場をあらためて主張し、「JRは地元としっかり話をしてほしい」と念を押した。(長野県、信濃毎日新聞社)

阿南町長の辞職届、議会は31日に同意の方針

$
0
0

 下伊那郡阿南町議会は20日午後、佐々木暢生(のぶお)町長(67)が任期を1年余残して辞職届を勝又進議長に同日提出したことへの対応を協議した。24日に全員協議会を開いて対応を改めて話し合い、31日に予定する町議会臨時会で辞職に同意する方針。町選挙管理委員会が辞職届の通知を議長から受け取った日から50日以内に町長選が行われる。  佐々木町長はあいさつで「私の政策に誤りがあったとは考えていないが、このまま進めるのは良くない」と述べた。町議会閉会後の信濃毎日新聞の取材に対し、同町長は「(議会との関係が)修復できないような事態にしてはいけないと考え、町民生活に影響が出る前に引くことにした」と話した。  町議会が31日付での辞職に同意した場合、4月1日からは勝野一成副町長が職務代理者に就く見込みだ。佐々木町長の任期は15年4月29日までだった。(長野県、信濃毎日新聞社)

小布施町議会、ごみ強制撤去含む条例案可決 町長「慎重に運用」

$
0
0

 上高井郡小布施町議会は3月会議最終日の20日、個人の住宅や事務所の敷地などに放置されたごみを、行政代執行で強制撤去できることを定めた町提出の条例案を賛成多数で可決した。議長を除く13人で採決し、賛成が9人、反対が4人。討論はなかった。市村良三町長は本会議後のあいさつで、条例について「慎重の上にも慎重を重ねた運用をする」と述べた。  町健康福祉部門の竹内節夫・総括参事は取材に「命令や行政代執行の前に、町が諮問する環境美化審議会には、悪臭の度合いを臭気指数で示すなど可能な限り客観的なデータを提供する。今後まとめる条例の施行規則に定めていきたい」とした。  議会では、憲法が保障する財産権を侵害することを懸念する声も出た。採決で反対した小林正子議員=共産=は「強制力に頼ることなく、住民が自分たちで解決するよう議員としてチェックしていきたい」としている。  条例は、悪臭などで近隣住民の生活に悪影響を及ぼしている状態を「廃棄物等による不良状態」と定義。町は立ち入り調査の上で勧告や命令を出し、従わなければ行政代執行による強制撤去もできるとしている。施行は7月1日。(長野県、信濃毎日新聞社)

県、「環境保全協定」実現に重点 リニア「知事意見」

$
0
0

 県は、リニア中央新幹線の建設に伴う住民生活への影響の低減を図るため、JR東海に対し、関係市町村などと締結するよう求めた「環境保全協定」の実現に力を入れることを20日、明らかにした。具体策を契約行為として協定に盛り込み、実効性を高める。  同日にJR東海に提出した知事意見や「リニア整備に対する意見」で、建設工事に伴う生活環境への影響を抑えるため環境保全協定を結ぶよう求めた。  県は、現行の環境影響評価(アセスメント)制度では、事業者側にアセス調査や手続きに相当の過失やミスがない限り、対応が不十分とみられる場合でも事業に「待った」を掛けるのは難しいと説明。協定を結ぶことで、契約不履行の場合は工事停止を求めることも可能としている。  県によると、県内では公共工事で行政が地元自治会などと環境保全や住民生活の影響回避のため、協定を結ぶ事例がある。  環境保全に関する協定をめぐっては、JRが町内2カ所に設けるとした作業用トンネルの坑口(出入り口)を1カ所に減らすよう求めている木曽郡南木曽町が、県に出した意見書で地域の理解が得られない場合は事業を一時休止することなどを盛った協定を、県が市町村を代表してJR東海と結ぶよう要望。飯田市議会も、環境や安全に影響を与える事態が生じた場合の対応を定めた協定を地元自治組織などと結ぶようJRに求めている。(長野県、信濃毎日新聞社)

今季初のオープン戦、信濃が群馬に大勝

$
0
0

 BCリーグの信濃グランセローズは21日、群馬県大泉町民野球場で群馬ダイヤモンドペガサスと今季初のオープン戦を行い、12―5で勝利を飾った。  信濃は一回に大平の2ランで先制。先発した知成が5回5失点と打ち込まれたが、2点を追う六回に併殺崩れで1点を返し、七回に三家と中畑の長短打で同点とした。九回1死満塁からボークで勝ち越すと、尾中、ダイチの適時打などで突き放した。  22日は長野オリンピックスタジアムで千曲川ク(小諸市)信越ク(長野市)と練習試合を行う。(長野県、信濃毎日新聞社)


信州スカイパークで「春の松本ランニングフェス」

$
0
0

 松本平広域公園「信州スカイパーク」(松本市、塩尻市)で21日、「春の松本ランニングフェスティバル2014」が開かれた。同公園指定管理者のTOYBOX(トイボックス)や松本平タウン情報などでつくる実行委員会主催、信濃毎日新聞社共催で3回目。宮城県から鹿児島県までの県外からを含む約2400人が、広域公園内の陸上競技場を発着点にランニングを楽しんだ。  親子で走るファミリーの部(2キロ)、男女の2キロ、10キロ、ハーフマラソンの計7種目。前回まで2人以内だったファミリーは、3人1組で参加できるようになり、親子3人で手をつないでゴールする家族も目立った。  時折、雪がちらつく寒さだったが、参加者はそれぞれのペースで力走。ゴール後は完走証を受け取り、記念撮影したり、振る舞いの豚汁を味わったりしていた。親子3人で走った東筑摩郡麻績村の会社員関崎豊さん(41)は「子どもと一緒に走ることができ、良い思い出になった」と喜んでいた。(長野県、信濃毎日新聞社)

直接伝える震災支援のお礼、宮城の水産高生が松川町へ

$
0
0

 東日本大震災で被災した宮城県石巻市にある同県水産高校の生徒3人と教諭ら計7人が21日、下伊那郡松川町を訪れ、同校などへの支援を続けている松川高校(松川町)ボランティア部や町民らにお礼の思いを伝えた。松川高の生徒は2012年6月と13年6月に石巻市で水産高の生徒と交流しており、今回初めて同校生徒を迎えた。両校は交流を続けることを確認した。  上片桐改善センターで開いた交流会には計約50人が参加。水産高の平塚和典教諭は「皆さんの支援がわれわれの(復興への)原動力になってきたと感じる」とあいさつ。津波に襲われた石巻市内や避難所となった水産高内部の様子を映像や画像で紹介した。  水産高の生徒は感謝の思いを記した模造紙を松川高の生徒に贈り、ワカメやコンブを深津徹・松川町長らに手渡した。水産高JRC部長の阿部暁(あきら)君(17)は取材に「支援への感謝の気持ちでいっぱい。今回の交流を糧に石巻市でのボランティア活動も頑張りたい」と話していた。  松川高の生徒は石巻市などに支援物資を送ったり、花の苗を届けたりしてきた。生徒に協力した町内のリンゴ農家らも「東北を支援する松川町民有志の会」をつくり、支援を続けている。(長野県、信濃毎日新聞社)

雪の中「太古のロマン」発掘 信濃町の野尻湖

$
0
0

 上水内郡信濃町にある野尻湖北西の立が鼻遺跡で21日、野尻湖発掘調査団(団長・赤羽貞幸信州大副学長)による第20次野尻湖発掘が始まった。40年ほど前に発掘した場所をその後の調査の経験や技術で再調査し、一帯が野尻湖人のキルサイト(狩猟解体場)だった証拠を見つけるのが目標だ。初日は雪の降る中、県内外からの参加者64人がスコップなどを手に太古のロマンを追い求めた。  安全祈願の「くわ入れ式」で、1962(昭和37)年の第1次発掘から参加している調査団顧問の小林忠夫さん(77)=埼玉県坂戸市=が「4万年前、キルサイト、野尻湖人、掘るぞ」と気勢を上げた。  今回発掘するのは、「月と星」と呼ばれる三日月状のナウマンゾウの牙と星形のヤベオオツノジカの角が並んで出土した第5次(73年)や、第7次(78年)の調査地点周辺だ。調査団顧問で野尻湖ナウマンゾウ博物館館長の酒井潤一さん(77)=塩尻市=は「今回の場所は(過去に大きな成果が出た)『本丸』。次の50年に向けた第一歩」と期待した。  この日は、ナウマンゾウの骨片数点や40年前に埋め戻した発掘場所を示すたこ糸などが見つかった。初めて参加した東京都調布市の会社員鈴木芳光さん(46)は「普通の石を見ても化石に見える。大きくなくてもいいので何か化石を見つけたい」と話していた。  第20次発掘は今月31日まで。(長野県、信濃毎日新聞社)

上田市長選と市議選、23日に告示

$
0
0

 任期満了に伴う上田市長選と市議選(定数30)は23日、告示される。市長選はともに無所属で、2期目の現職母袋創一氏(61)=下塩尻=と、前共産党市議の新人金井忠一氏(63)=国分=が立候補を予定している。投開票は30日。  母袋氏は県議3期、旧上田市長1期を経て4市町村合併に伴う2006年の新上田市長選で無投票当選。10年の前回選では新人2氏を破って再選された。行財政改革、市立産婦人科病院(緑が丘)開設などの医療再生に取り組んだとし、実績を強調している。  金井氏は市職員を経て1995年の旧上田市議選に立候補し初当選。旧市で3期、新市で2期を務め、厚生、地域医療再生特別の両委員長などを歴任した。市政の転換を主張し、市職員の活用や上田地域広域連合の統合ごみ処理施設の早期建設を訴えている。  自民党県連、民主党県連、公明党県本部、結いの党県第3区支部は母袋氏を推薦。共産党上小更埴地区委員会は金井氏の意向で推薦せずに同氏を支援する。社民党上小総支部は自主投票の方向。  市議選は定数が今回から1削減された。現職22人、新人15人の計37人が立候補を予定。党派別では民主1人、公明4人、共産4人、社民1人でほかは無所属。合併前の旧市町村別では上田市が25人、丸子町が6人、真田町が4人、武石村が2人。女性は現職の2人。  1日現在の有権者数は12万8905人(男6万2426人、女6万6479人)。(長野県、信濃毎日新聞社)

消費増税前の3連休、県内客足好調

$
0
0

 3連休初日の21日、4月1日に消費税率が5%から8%に引き上げられるのを前に、県内の小売店は駆け込み客でにぎわった。生活必需品のほか、増税の影響額が大きい家具や家電といった高額な耐久消費財、納車までの手続きに時間がかかる自動車の販売にも動きがあった。  1月にオープンした東京インテリア家具(東京)の松本店(松本市南松本)には3月に入りそれまでの約1・5倍の買い物客が訪れている。  21日に訪れた松本市の主婦(32)は「増税前にと思って家を建てた。できれば家具一式も3月中にそろえたい」。  諏訪市の会社員の女性(25)はダイニングテーブルの購入に訪れ、「20万円ぐらいまでで見つけたい。高価で3%の違いは大きい」と話した。  長野市内の中古車販売店で21日、約40万円の軽自動車を契約した同市の40代の女性会社員は「8月に車検があり、買い換えようと思っていた。大きな買い物なので、消費税率が5%の3月の間に買おうと思っていた」。  同店は店頭ポスターで「増税前のラストチャンス」とPR。客には消費税率5%で中古車を購入したい場合、遅くとも23日までに契約しないと間に合わないと説明。ただ、店長は「大きな買い物なのでじっくり考えたいという客もいる」と話した。  家電販売などのノジマ(横浜市)の豊科店(安曇野市)には21日、洗濯機や冷蔵庫、エアコンなどを選ぶ人が多く訪れた。プリンターのインクカートリッジのまとめ買いも目立った。この日購入した市内の主婦(64)は「最低限の買い置きをしておきたい」。店長は「この3連休が駆け込みの最後のヤマ場だろう」と話した。  長野市稲里町の大型店では、飲料水やカップラーメンなどを箱ごとまとめ買いする客が目立った。家族と訪れた同市篠ノ井の中沢さやかさん(41)は「いずれ買おうと思っていたものを増税前に買っている」と言い、この日だけで数店を回り、自転車店で夫の自転車約4万円を購入したほか、靴店で子どもの靴も買った。  一方で冷静に見つめる人の姿も。夫と子どもと家族4人暮らしの同市青木島町の40代女性はこの日、この大型店で牛乳など普段と同じ日用品のみを購入した。「生活必需品は増税後も店側の工夫などですぐには値上がりしないのではないか」と推測していた。(長野県、信濃毎日新聞社)

福島の子、新天地で春 松本で「子ども留学」

$
0
0

 東京電力福島第1原発事故の影響を避けた福島県の小中学生が、松本市四賀地区で寮生活しながら地元の小中学校に通う「まつもと子ども留学」の受け入れが21日、始まった。松本市に避難した人などが設立したNPO法人「まつもと子ども留学基金」が寮を運営。4月1日までに計8人が寮に入る。基金理事を務める福島県郡山市の種市靖行医師(49)は「子どもを安全な場所に移す取り組みは国がやるべきことだがやらない。松本の動きが全国に波及すればいい」と期待していた。  21日は、同県郡山市の小学校を20日に卒業した佐藤愛(まな)さん(12)が母友紀(ゆき)さん(41)と到着した。留学基金の植木宏理事長(43)が出迎えた。  愛さんへの放射線の影響を不安視した友紀さんは、愛さんを東京の医療機関で受診させ、医師から福島を離れて過ごすよう勧められたという。寮に着いた愛さんは「直感でここがいいと思った」とし、「家族と一生会えないわけではないので寂しくない。楽しく遊びたい」と話していた。  留学基金は、松本市に避難した人や同市の弁護士、種市医師ら9人で昨年設立。福島県内などで参加者を募り、松本市が提案した四賀地区で民家を借りて寮に改修した。寮費は食費を含め月3万円。子どもたちは四賀小学校や会田中学校に通学する。  福島県の病院で甲状腺の超音波検査などを手掛ける種市医師は、子どもを福島県から離れさせることについて「放射線が安全か、危険かの議論以前に、子どもを避難させたという親の安心感は何物にも代えられない」と説明。まつもと子ども留学は「経済的事情などで行動に移せない人の受け皿を、と作った」と話す。  福島県は2月、県民健康管理調査で子ども75人にがんの疑いが判明し、このうち手術を受けた33人にがんが確認されたと発表した。種市医師は「大人になって見つかるがんが今回の調査で発見されたとも、原発事故の影響でがんになったとも考えられる。今後も行う調査の結果を見ないといけないが、現状が安全ということではない」とした。  その上で「福島県は県外避難者に県内に戻るよう呼び掛けている。一方で、子どもが遊ぶ屋内施設が各地に開設され、福島県立医大も放射線の影響に対応する医療拠点の設置を計画し、母親たちの不安につながっている」と指摘した。(長野県、信濃毎日新聞社)

吹雪の中、青ざめる遭難者

$
0
0

 「林道からの斜面に長さ約100メートルほどの雪崩の跡が3本あった。ゲレンデ側から3本目の跡の近くに5人を見つけた」。北安曇郡小谷村の栂池高原スキー場の上部で21日に発生した雪崩事故。雪崩に巻き込まれた3人の救出に当たったスキーガイドの40代男性(北安曇郡白馬村)は発見した当時をこう振り返った。現場は吹雪で視界が悪い上、体感気温も強風でかなり低く感じたという。  21日午前11時すぎ、男性はスキー客2人と栂池高原スキー場のゲレンデ最上部付近にいた際、遭難現場を通ってきたと思われる山スキーヤーに雪崩の発生と人が巻き込まれたことを聞いた。そのままスキーヤーと現場の様子を見に行き、吹雪の向こうに5人を発見。引き上げられた2人のうち、千葉県長生郡の男性(70)は意識はあるものの衰弱して会話がうまくできない状態で、同県茂原市の男性(67)も顔が青ざめていたという。  スキーガイドの男性はスキーヤーや現場を通り掛かった別のガイドらと、2人に寝袋をかけるなどの応急処置をした。近くの山小屋関係者も毛布やお湯を持って駆け付けたという。その後、スキー場のパトロール隊が現場近くのゲレンデに圧雪車とそりを用意。午後1時までには負傷者2人を運び終えたという。  男性によると、雪崩は林道より50メートル以上高い斜面で発生していた。負傷者の死亡を知った男性は「悪天候や雪崩が発生しやすい状況を考えると、この日は山に入るべきではなかった」と肩を落とした。救出作業をしていた間、多数の山スキーヤーらが現場を通り過ぎていったという。  2人は救助用のボートで、救急車が待つ栂池高原スキー場のパトロールセンターまで運ばれた。午後2時ごろから2時半ごろにかけてセンターに到着し、それぞれ救急車で搬送された。  スキー場でゴンドラを運営する白馬観光開発栂池営業所の佐藤裕二総支配人によると、スキー場付近は18日に雨が降り、19日の朝にはアイスバーン状態に。21日の朝までに、標高約830メートルのスキー場ゴンドラ乗り場で約30センチ、遭難があった標高約1750メートル付近で60~70センチの降雪があった。「かなり雪崩が起きやすい状態。危険度を5段階で示せば、今日は1番危険な5だった」と唇をかんだ。(長野県、信濃毎日新聞社)


小谷で雪崩、1人死亡 山スキー3人巻き込まれ

$
0
0

 21日午前11時25分ごろ、北安曇郡小谷村の栂池高原スキー場のゲレンデから約1キロ外れた林で、千葉県内から山スキーに来ていた50代~70代の男性5人グループの1人から「仲間2人が雪崩に巻き込まれてけがをした」と110番通報があった。3人が巻き込まれ、そのうち2人は松本市内の別々の病院に搬送されたが、千葉県長生郡の男性(70)が数十メートル流され、全身を強く打っており、死亡が確認された。同県茂原市の男性(67)は病院搬送時は低体温症だったが、命に別条はない。  大町署によると、雪崩があったのは、同スキー場の最上部リフト「つが第2ペアリフト」の降り場から鵯(ひよどり)峰側に上った約1キロ離れたゲレンデ外の林の中。雪崩に巻き込まれたのは5人グループの3人で、雪に埋まることはなかったが流され、このうち死亡した男性と茂原市の男性が立ち木にぶつかってけがをするなどした。1人はけががなかった。雪崩に巻き込まれなかった2人と近くにいた一般客数人が3人を救助して林道まで運び、けがをした2人は林道から同スキー場パトロール隊らによって麓まで下ろされた。残る3人は自力で下山した。  同署によると、5人は20日夜に千葉県内を車で出発し、21日朝に同村へ到着。同スキー場ゴンドラリフトとつが第2ペアリフトを乗り継いで山へ入り、新潟県側へ移動するなどした後、23日に帰る予定だったという。21日は朝から雪が降り続いて視界も悪く、雪崩が発生したとみられる午前11時ごろ現場は吹雪だったという。  冬型の気圧配置が強まった影響で小谷村には21日朝から大雪警報が出ていた。17日からは雪崩注意報も継続しており、ゴンドラを運行している白馬観光開発(北安曇郡白馬村)は21日午前8時前から社員が利用者に登山や山スキーは危険だと呼び掛けていた。同社栂池営業所の佐藤裕二総支配人は「硬い雪の上に新雪が積もり雪崩が発生しやすい危険な状態だった」としている。  長野地方気象台によると、小谷村の21日午後5時までの24時間降雪量は45センチ。18、20日に雨や雪が降り、冷えて硬くなった層の上に21日未明から新雪があったため、「表層雪崩」が起きた可能性が高いという。(長野県、信濃毎日新聞社)

日差し暖か、長野で紅梅咲く

$
0
0

 県北部で大雪となった前日から一転、22日の県内は上空が高気圧に覆われて全域で晴れた。長野市内では紅梅が咲き、少しずつ春本番に近づいている。  街路樹の紅梅が咲き始めた長野市大門町では、善光寺への参拝客らが花を見上げていた。同市安茂里から家族で訪れた小学4年の西沢綾夏さん(10)はダウンジャケットを腰に巻き、「歩いていたら暑くなった」。父親の会社員弘和さん(40)も「道に残雪はあるが日差しは暖かい。少しずつ春が来ていますね」と話していた。  長野地方気象台によると、22日の県内各地の気温は平年並みか、少し低め。同日正午までの最高気温は飯田市南信濃10・2度、伊那8・7度、上田7・7度、松本7・4度、長野6・8度などだった。(長野県、信濃毎日新聞社)

「妊娠と不妊」テーマに信毎健康フォーラム

$
0
0

 第77回信毎健康フォーラムが22日、「妊娠と不妊の疑問に答えます」をテーマに、松本市のキッセイ文化ホール(県松本文化会館)で開かれた。信濃毎日新聞社と信毎文化事業財団主催。社会面連載「温かな手で―出産を支える社会へ」につながる内容で、不妊治療を受けている夫婦や医療関係者ら約230人が参加した。  信州大病院生殖医療センター(松本市)の岡賢二・副センター長は、性感染症や子宮内膜症が不妊につながることや治療法を説明した。いろいろな生殖補助医療を順番に試すより、「検査をしっかりして、ポイントを絞って治療するのが(妊娠の)一番の近道」と主張した。  椎名レディースクリニック(飯田市)の胚培養士、座光寺真紀技師長は、高齢になると卵子の数や質が低下すると指摘した。体外受精などの生殖補助医療は万能ではなく、「医学が発展しているからいつでも妊娠できると安心しないで」と訴えた。  不妊を経験した人たちが互いに支援し合うNPO法人Fine(ファイン、東京)の松本亜樹子理事長は、自身の体験を語った。不妊と向き合えた理由について「何でも話せる仲間がいて、信頼できる医療スタッフと納得のいく治療ができた」と説明。子どもがいなくても「不幸のどん底ではない」とし、「ハッピー(の形)は一つではない」と呼び掛けた。  飯島裕一・本社編集委員の進行によるパネル討論では、病院の選び方や、妊娠しやすい体づくりについて、講師が意見を述べた。(長野県、信濃毎日新聞社)

181チーム集い、「春の高校伊那駅伝」開会式

$
0
0

 男子第37回、女子第30回の「春の高校伊那駅伝」(伊那市、信濃毎日新聞社などでつくる実行委員会主催)は22日、伊那市の県伊那文化会館で開会式を行った。レースは23日、男女合わせて過去最多となる181チームが出場し、早春の伊那路を舞台に全国各地から集まった高校生が競う。  開会式では男子10校、女子7校の県外招待校をステージ上で紹介。前回大会で県内優勝した男子の佐久長聖と女子の長野東が優勝旗を、総合優勝した男子の伊賀白鳳(三重)と女子の立命館宇治(京都)が優勝杯を返還した。  選手を代表し、長野東の川上綾香主将が「全国のランナーと大好きな駅伝ができる喜びと、うれしいことも苦しいことも共に乗り越えてきた仲間たちの思いを一本のたすきに込める」と宣誓した。  女子第30回大会を記念し、県外招待が始まった第4回大会から26年連続出場する立命館宇治(京都)の荻野由信監督に、大会発展に貢献したとして感謝状を贈った。  59チームが出場する女子は午前10時、122チームが出場する男子は午後0時5分に伊那市陸上競技場をスタートする。(長野県、信濃毎日新聞社)

bjリーグ 信州は東京に惜敗 3連勝ならず

$
0
0

 bjリーグは22日、各地で10試合を行った。東地区4位の信州ブレイブウォリアーズは東京都日野市市民の森ふれあいホールで同10位の東京サンレーヴスと第1戦を行い、82―85で敗れた。3連勝はならず、通算成績は26勝15敗。順位は4位のまま、この日勝った3位岩手とのゲーム差は再び3に開いた。  信州は第1クオーター(Q)から反則をたびたび取られ、流れをつかみきれなかった。昨季まで信州に在籍した東京のモリスと、突破力の高いウッズにてこずり、2人に計53得点を許した。  信州は23日、同会場で東京と第2戦を行う。(長野県、信濃毎日新聞社)

Viewing all 7401 articles
Browse latest View live