7月20日に地方公務員法(守秘義務)違反容疑で長野県警の現職警官2人が愛知県警に逮捕されてから1カ月半余。11日、名古屋地検が加重収賄罪で起訴し、車両使用者の個人情報漏えいをめぐる事件は節目を迎えた。長野県警監察課は、捜査の経過などを踏まえて近く処分を決める方針だが、重大な処分になることは確実。どうすれば県民の信頼が回復されるのか。県警には重苦しい空気が流れた。 石黒俊雄被告、倉品宏被告が起訴されたことを知った長野県警のある幹部は「何度も醜態をさらし、本当に恥ずかしい。発表になるたびに県民の信頼を失い、申し訳ないと同時に、これまで真面目にやってきた先輩たちにも顔向けできない」とうつむいた。 事件を受けて県警は駐在所・交番での車両照会業務を一時中止し、新システム導入を進めている。県内のある交番勤務の警察官は、不審車両の照会に手間がかかるといった実務的な懸念は抱きつつ、「コンピューターシステムがなかった時代のように、一つ一つ本部に照会し、仕事に支障がないようにしていくしかない」と、信頼回復に向けて勤務する思いを語った。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧