県教委は11日、2016年度を目標に、須坂市内に県長野養護学校(長野市)高等部の分教室設置を検討していると明らかにした。須坂市には県内唯一の市立特別支援学校「須坂支援学校」があり、現在は小学部のみ。来年度初めて中学部に進む生徒がいるため市が中学部を設置するが、同校保護者からは「高校まで地元で通わせたい」とし、市内に高等部分教室を設けるよう求める声が出ている。 阿部守一知事が同日、須坂支援学校を視察して保護者10人と意見交換。保護者から「現在の6年生が高校に進学する16年には、高等部の分教室を設置してほしい」などの要望が出され、成沢弘治・県教委特別支援教育課長が「市教委とも相談しながら前向きに検討している」と応じた。 県内の特別支援学校高等部の分教室は現在、長野市に2カ所、安曇野市と上伊那郡南箕輪村に1カ所ずつの計4カ所で、須坂市内にはない。須坂支援学校は昨年4月に開校。近隣の上高井郡小布施町、高山村からも児童を受け入れ、現在の児童数は13人。 成沢課長は取材に対し、須坂市内の高等部分教室の設置場所について、県立高校再編に伴って空く須坂商業高校の校舎などが候補になる―と説明した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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