安曇野市豊科の市道で昨年9月、同市堀金烏川の農協職員小林公治さん=当時(46)=がワゴン車にはねられて死亡したひき逃げ事件で、自動車運転過失致死、道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われた市内の建設作業員少年(18)に対し、地裁松本支部(二宮信吾裁判官)は31日、「実刑はやむを得ない」として懲役3年以上4年以下(求刑懲役4年以上5年以下)の判決を言い渡した。 判決理由で、二宮裁判官は飲酒後の運転だったと認めて「事故に至る経緯は極めて悪い」とし、脇見についても「危険性は相当に高く、過失の程度も重い」と指摘。犯行後に車両を山中に放置するなどの証拠隠滅行為も「情状は良くない」とした。「出頭して素直に犯行を認めて反省している」とした上で、「被害者遺族の処罰感情は強い」と述べた。 判決後、弁護人は「予想された範囲内の判決」とし、控訴しない意向を示した。 判決によると、少年は昨年9月22日午後10時40分ごろ、市道を時速約70キロで走行中、助手席方向を脇見し、市道左側を歩いていた小林さんをはね飛ばしブロック塀に衝突させて走り去り、多発外傷で死亡させた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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