中日本高速道路(名古屋市)は1日、中央道恵那山トンネル下り線(下伊那郡阿智村―岐阜県中津川市、8489メートル)の天井板を年内のできるだけ早い時期に撤去すると明らかにした。昨年12月に天井板崩落事故を起こした中央道笹子トンネル上り線(山梨県、4784メートル)と同様、全区間で天井板がつり下げ式となっているため、抜本的な安全対策を施す。下り線が対面通行となっている笹子トンネルについては、8日に全面復旧するとの見通しを示した。 同社は、恵那山トンネル下り線の天井板撤去などには1カ月以上かかるとみている。工事中は同線を通行止めにする。作業時期や交通対策などは、国土交通省、長野、岐阜両県警、地元自治体と協議した上で決める方針だ。恵那山トンネルについては崩落事故後の緊急点検で安全性を確認しているが、「利用者の不安感を払拭(ふっしょく)したい」(同社)として天井板の撤去を決めた。 上り線には断続的に計200メートルにわたり天井板が設置されているが、同社は対応を今後検討するとしている。 笹子トンネルは、上り線の天井板撤去が予定より早く進んだことから、2月下旬としていた全面復旧を前倒しする。これに伴い、昨年末に仮復旧した下り線から対面通行用の安全設備などを撤去するため、7日午後1時~8日午後4時の予定で中央道の一部を通行止めにする。区間は、上り線が一宮御坂インター―大月ジャンクション(JCT)、下り線が勝沼インター―大月JCT。詳細な開通時間は今後発表する。(長野県、信濃毎日新聞社)
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