長野市消防団の副分団長だった40代男性が、2009、10年度に分団の活動費計約48万円を着服していたことが4日、分かった。市消防団によると、男性は分団で会計を担当し、着服した金は自身の飲食などに使っていた。男性は全額弁済して自主退団。市消防団は男性に退職金を支払ったが、金額は明らかにしていない。刑事告訴などもしないとしている。 着服した金は市からの交付金で、市消防団が計74ある分団に対し、団員数や出動回数などに応じて配分。分団はそれぞれ金融機関の口座などで管理し、活動費に充てている。 市消防団によると、男性が所属していた分団の分団長が2011年4月に10年度の決算資料を調べたところ、分団の活動がなかった日に飲食代などが計上されていることが判明。男性に確認したところ着服を認めたという。 市消防団の経理基準によると、会計は2人以上で担当することになっているが、男性は08~10年度の3年間、1人で担当していた。 市消防団は発覚後、分団の会計担当者を対象に適正な会計管理の講習会を開くなど、再発防止に取り組んでいるとし、「より厳密な会計管理に努めたい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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