上田市大屋の千曲川・大石橋でけがをしているのが見つかり、保護されていたコハクチョウの幼鳥が18日、県上小地方事務所林務課によって同橋近くの河原に放された。毎日越冬中のコハクチョウを見に来る愛好者たちは、梅の咲く季節が近づいているため「うめちゃん」と名付け、50羽余りの群れに戻っていく様子を見届けた。 うめちゃんは12日、橋の街灯にぶつかって道路に落ちたとみられる。羽を傷めてうまく飛べず、小諸市動物園で様子を見ていた。順調に回復したため、18日に林務課の堀内栄作さん(46)らが車で迎えに行き、段ボール箱に入れて上田市岩下の千曲川の川べりへ。箱を開けると、うめちゃんはすぐに川へ飛んでいった。何度か羽を動かした後、他のコハクチョウたちと合流した。 見守った愛好者たちは「わが家に戻れてうれしそう」「去年は群れの1羽が死んでしまったので、ことしはみんなそろってシベリアに帰ってほしい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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