非正規労働者、悩みや要望は　県、来年度意識調査

　県は来年度、契約社員やパートといった非正規労働者の実態調査をする。過去２回の調査では非正規労働者が希望する働き方が分からなかったとし、今回初めて自由記述の項目も追加し、非正規労働者の要望や悩みなどを聞く意識調査を取り入れる。 　非正規労働は雇用の不安定さや低賃金などが指摘される。一方、県が働き方の希望などを尋ねた２０１０年度の前回調査では、「現在の会社で同じ形態で働き続けたい」とした非正規労働者が男女ともに４割を超え、「現在の会社で正社員になりたい」の１割余より多かった。 　県は、短時間勤務など非正規の「メリット」をうかがわせる結果とみているが、同調査では要望などは聞いておらず、詳細な理由が分からないため、今回新たに意識調査を行うことにした。 　調査は、県内２千人の非正規労働者と４千事業所を対象とする。結果を踏まえ、例えば、正社員でも労働時間が短い「短時間正社員」制度を普及する必要があるか、といった研究につなげる。県労働雇用課の吉沢猛課長は、多様な働き方と雇用安定の両方を支えたいと説明。「生の声をつかみ、できる限り施策で支援したい」と話している。（長野県、信濃毎日新聞社）