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渓流111カ所、深層崩壊の「危険度高い」 中信と東信の調査

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 国土交通省北陸地方整備局松本砂防事務所(松本市)は10日、豪雨などで山の斜面が地下の岩盤から崩れる「深層崩壊」発生の危険度を、県内の千曲川、犀川、姫川などの流域にある渓流別に調べた結果を公表した。中信、東信地方を中心とする計15の評価区域のうち、4段階で危険度が最も高いとされた渓流は、調査対象3051カ所の4%に当たる111カ所だった。同事務所は、危険度の指標の一つとした深層崩壊の痕跡が県内他地域に比べ少ないとしつつ、防災対策に調査結果を生かしてほしいとしている。  県内の評価区域には松本市など29市町村が含まれ、北端は姫川流域の新潟県糸魚川市と北安曇郡小谷村境、南端は奈良井川流域の塩尻市、東端は千曲川流域の南佐久郡川上村。航空写真や過去の地質データなどから▽深層崩壊の痕跡▽くぼ地などの地形▽渓流の勾配と集水面積―を読み取り、「低い」「やや低い」「やや高い」「高い」で危険度を評価した=図。  危険度の「高い」流域が最も多かったのは、千曲川と犀川流域の東筑摩郡生坂、麻績、筑北の3村を中心とした地域で48カ所。約100年前に発生し、多数の死者が出た「稗田(ひえだ)山崩れ」跡地のある糸魚川市と北安曇郡小谷、白馬村の3市村の地域では、危険度の高い渓流は8カ所だった。  同事務所は、管内7カ所に半径30キロの範囲で深層崩壊発生を感知する振動センサーを年度内に設置する計画。危険度の高い地域の住民には、豪雨時に警戒を強めるなどの対応を求めている。  新潟県中越地方を管轄する同整備局湯沢砂防事務所(新潟県湯沢町)もこの日、同様の調査結果を公表。県内では、下水内郡栄村や下高井郡山ノ内町の山岳部に危険度が高い渓流があるとした。ただ、県内の調査箇所や危険度が高い渓流の数は集計していないとしている。  中部地方整備局も今月1日に上下伊那、木曽地方について実施した同様の調査の結果を公表している。(長野県、信濃毎日新聞社)


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