長野市の善光寺は20日、次回の御開帳を2年後の2015年春に開くと発表した。4月5日から5月31日までの57日間。7年目に一度開く慣例に沿った。若麻績敏隆(びんりゅう)・寺務総長らが、御開帳開催を請願した長野商工会議所(長野市)を訪れて日程を伝えた。 同市では15年3月に北陸新幹線の金沢延伸が予定され、これに合わせてJR長野駅で新駅ビルの建設や善光寺口(西口)駅前広場の整備が進む。地元ではこれらを追い風に、前回09年に過去最多の673万人を記録した参拝者をさらに増やしたいとの期待が高く、同商議所の加藤久雄会頭は「金沢や大阪方面も含めて広域的に参拝客を誘致したい」と話した。 御開帳では、秘仏の身代わりで同じ姿をした「前立(まえだち)本尊」を宝庫から本堂の秘仏の前に移す。本尊は本堂前に建立される回向柱と綱で結ばれ、回向柱に触れると本尊に触れるのと同じ御利益があるとされている。 前立本尊を移す「遷座式」は15年4月4日、御開帳の始まりを告げる「開闢(かいびゃく)大法要」は同5日。期間中、最大の法要「中日庭儀(ちゅうにちていぎ)大法要」は、善光寺を支える天台、浄土両宗派ごとに行い、天台宗は同25日、浄土宗は5月9日に行う。御開帳を締めくくる「結願(けちがん)大法要」は同31日。前立本尊は6月1日の「還座式」で宝庫に戻る。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧