被災地に夢見る力と笑顔を　ロボット先生、栄村で特別授業

　昨年３月の県北部地震で被災した下水内郡栄村で１１日、村内全ての児童、保育園児を対象に、ホンダの二足歩行ロボット「ＡＳＩＭＯ（アシモ）」を紹介する特別授業があった。同社は「夢を見る力と笑顔を取り戻して」と、東日本大震災の被災地で子ども向けに同様の授業を実施。同村文化会館に集まった百人近い子どもたちが楽しんだ。 　ＡＳＩＭＯは軽快な音楽に乗って歩いて登場。ボールを蹴り、会場の子どもたちと同じ動作をした。同社社員は「開発のため動物園に通い、ダチョウやツルの歩き方を観察した」などと紹介。会場にはＡＳＩＭＯが語り掛けているように「希望を持ち続ければ実現すると思ってください」などのメッセージが流れた。 　ＡＳＩＭＯが蹴ったボールを両手で受け止めた栄小学校４年市川あやかさん（９）は「ボールは遅かったけど、意外と強いかなと思った。私はパティシエ（菓子職人）になるのが夢」と話していた。（長野県、信濃毎日新聞社）