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松本市教委2人、過去に体罰告白 現在「してはならない」強調

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 松本市議会2月定例会の一般質問で5日、学校現場での体罰問題が取り上げられ、市教委のトップ2人が考えを述べた。斉藤金司教育委員長と吉江厚教育長は、ともに教員時代に生徒に体罰を加えた経験を明かした上で、「どんな場合でも体罰はしてはならない」と現在の考えを強調した。  かつて県教育長も務めた斉藤委員長は、元県立高校の教員。「提出物を忘れた生徒を正座させたり、宿題をしない生徒に手を上げた」とし、「自分たちの年代は現在体罰とされることが容認される時代に育ち、そうした空気の中で教員になった」と述べた。  体罰を加えた時の心境を「自己本位の怒りだった」と振り返り、「体罰は目的がいかに良いものであったとしても、その方法は目的を放棄している」と話した。  元中学校教員の吉江教育長も、部活動の指導で「良い成績を上げようとして体罰を加えたことがある」とし、「生徒も私の情熱と指導力を認め、信頼してついてきてくれるとその時は信じていた」と述べた。  だが、10年ほど前に、教員の体罰で心に傷を抱えたままの女性と話した経験から「(自分を)慕ってくる生徒ばかりでなく、傷ついたまま訴えられない生徒をしっかりと見ていたか、深く内省した」。現役の教員に対し、「子どもの権利を尊重し、対話と納得の指導が大切だと伝えたい」と語った。  本会議終了後、吉江教育長は取材に「体罰は駄目と、教育長の立場でものを言っても伝わらない」と、自らの経験を明かした理由を説明した。(長野県、信濃毎日新聞社)


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