東筑摩郡朝日村で農業や食育の調査・研究をしていた東海学園大教育学部(名古屋市)の居崎時江助教とゼミ生6人が今月、村特産のレタスを題材にした絵本「あさひキラキラ☆レタス」を発行した。同学部で保育を専攻する学生たちが農業体験などを通じて学んだ食育についてまとめ、村の活性化につなげようという試みだ。 居崎助教は、農家数が日本一多い長野県を舞台に選び、農業振興に力を入れる朝日村に着目。昨年春から学生たちと村内の農家や保育園、運送会社などの取材を重ね、収穫体験もした。レタスが食卓に並ぶまでの過程を多くの人に知ってもらえるよう学生と話し合いを重ね、物語の構成を考えたという。 絵本は、主人公の女の子あさひちゃんが、農家のパトロールをしているお巡りさん「レタスコップ」と一緒にレタスがどう栽培されているかを見ていく内容で、英訳も付けた。絵本の後半部分では、農作業や栽培風景を写真付きで解説したり、村内の保育園での食育の取り組みを紹介したりしている。 8日には、同大の学生が村を訪れて読み聞かせをし、子どもやお年寄りを喜ばせた。読み聞かせをした同大1年の入江章弘さん(19)は保育士志望。「野菜の大切さを子どもたちに伝えたい」と話した。 居崎助教は「どの世代の人にも楽しめるよう、分かりやすい言葉で絵本にした。朝日村のレタスを多くの人に知ってもらいたい」としている。 郷土出版社刊。A4判40ページ。1680円。問い合わせは村産業振興課(電話0263・99・2001)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧