下水内郡栄村で震度6強を観測し、大きな被害が出た県北部地震から12日で2年。同村森のJR森宮野原駅前には11日、村の復興を願う雪の灯籠がお目見えした。栄村復興支援機構「結い」が呼び掛け、県内外から集まったボランティアらが手作業で仕上げた。12日夜にろうそくの明かりをともす。 灯籠は高さ約1・7メートルほど。木の板の型枠に雪を押し込んで形を作り、スコップで整える。この日は丸1日かけて16基が完成。12日も午前中から引き続き20基ほど作る予定だ。 同機構代表の相沢博文さん(65)によると、灯籠には「これからの村づくりの灯をともしていこう」との願いを込めた。12日は午後5時から、駅前で獅子舞などの催しがあり、同6時に点火する。 村はこの2年間で復旧が進んだが、村の人口は地震後、減少のスピードが速まっており、今月1日時点の人口は2年前と比べて126人減の2205人だった。 震災をのりこえ、集落に子どもの元気な声が響く村を―。村は昨年秋に決定した震災復興計画で、こんな基本目標を掲げた。災害から地域の子どもたちを守り、子育て中の若い世代を村内に呼び込もうという動きも広がっている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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