松本市波田の国道158号で23日午後に起きた事故で、衝突したのは京王電鉄バス(東京)の高速路線バスと、千葉県船橋市の会社員佐藤岳(がく)さん(23)の乗用車であることが松本署の調べで分かった。佐藤さんが頭の骨を折るなどの重傷、同乗の女性(22)が膝や首を打つなどの軽いけがを負い、松本市内の病院に搬送された。バスの乗客29人と運転手南部義彦さん(53)=東京都中野区=にけがはなかった。現場は見通しの良い直線道路で、松本署は乗用車がセンターラインを越え、対向車線に入ったとみて原因を調べている。 南部さんによると、事故でバスの乗降口が開かなくなり、乗客は後部の非常口から避難した。南部さんは「ぶつかった時かなり大きな音がした。乗客にけががなく、気分が悪くなった人もいなかったので良かった」と話していた。 このバスは同日午前に岐阜県高山市を出発し、都内の新宿駅へ向かっていた。乗客は京王電鉄バスが用意した代替バスに乗り換え、目的地に向かった。 この事故で現場の国道158号は約2時間半にわたり、全面通行止めなどになった。近くに住む男性(76)は「ここは直線道路で気が緩みやすいのか、比較的事故が多い」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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