信州・県観光協会と、宅配便大手のヤマト運輸(東京)は26日、信州観光のアピールや観光客の利便性向上などで、包括的な連携協定を結んだ。協定に基づき、4月から観光案内所で観光客が預けた手荷物を、その日の宿泊先に届ける「信州・手ぶら便」を県内の一部地域で始めるなど、新たなサービスを展開する。 「手ぶら便」は、手荷物を気にせず周遊を楽しんでもらう狙い。まず北佐久郡軽井沢町と安曇野市から始め、段階的に県内主要地域に広げる。 また、松本城や善光寺といった観光名所をデザインした宅配用の段ボール箱も県内で販売。集荷や配達に使う台車や自転車の一部にも同様のデザインを採用する。 県観光協会がこうした協定を結ぶのは初めて。ヤマト運輸側も、都道府県の観光協会との協定は初という。同日、長野市内で開いた締結式で、県観光協会の野原莞爾理事長は「(宅配便事業を通じ)消費者からの信頼が厚いヤマト運輸と連携することは、県観光のイメージアップにつながる」と期待した。 ヤマト運輸執行役員の北村稔北信越支社長は「観光地で台車や自転車による集配をすることで、環境に優しい信州を観光客にアピールできる」と説明。集配スタッフによる観光名所の案内も検討する考えを示した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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