第15回長野オリンピック記念長野マラソン(21日・長野市)の招待選手が1日に決まり、男子は2月と3月に自己ベストを連発して勢いに乗る川内優輝(埼玉県庁)、前回大会で大会記録を更新して2位に入ったサイラス・サング(ケニア)を軸にレベルの高い争いに期待が懸かる。 川内は昨年12月2日の福岡国際から約4カ月半で6回目のマラソンに挑む。2月3日の別府大分毎日で2時間8分15秒、3月17日のソウル国際で2時間8分14秒をマークし、高いレベルで安定した成績を残している。従来のマラソンの常識を覆すような活躍を見せる26歳が、長野でどんな走りをするか興味深い。 前日本記録保持者の藤田敦史(富士通)は3月3日のびわ湖を途中棄権した。近年は故障に悩まされてきたが、第一線では最後となる今回のレースでどこまで踏ん張れるか。 国内招待はこのほか、2010年広州アジア大会2位の北岡幸浩(NTN)、2月の東京で2時間11分53秒の自己ベストを出したばかりの高田千春(JR東日本)らが上位をうかがう。 持ちタイムのトップは、1999年のアムステルダムで2時間6分50秒をマークしたウィリアム・キプラガト(ケニア)。ともに前回大会で自己記録を更新して2位に入ったサングと4位のアレクセイ・ソコロフ(ロシア)は、相性のいい長野でさらなる記録更新を狙う。 ふるさと招待選手として、利根川裕雄(アルプスツール)と小山祐太(コトヒラ工業)が出場する。 女子で出場選手最高の2時間27分16秒を持つ奥永美香(湯布院ハンモックAC)は3月末で九電工を退社し、心機一転のレースに挑む。自身2度目のマラソンだった2月の東京で2時間32分43秒をマークした清水祥子(愛知電機)は、今後の飛躍が楽しみな22歳の若手だ。 海外勢は、昨年6月のハンブルクを2時間27分41秒で走ったベアトリス・ジェプケンボイ(ケニア)が軸になる。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧