今月に開館10周年を迎える北佐久郡御代田町立図書館(愛称・フレンドリー図書館)の図書貸し出し利用者数が4日、延べ40万人を突破した。日本図書館協会(東京)によると、利用者累計の全国統計はないものの、同館の年間貸し出し冊数は同規模町村の中で県内トップ、全国でも7位で利用者が多い。延べ20万人までは5年半かかったが、その後の20万人は4年半で達成。同館は「運営を支える約70人のボランティアのおかげ」と感謝している。 同館は公民館図書室から、2003年に完成した複合文化施設「エコールみよた」内に移行し、同年4月15日にオープン。蔵書は約7万8千冊で、町内外問わず利用できる。昨年度の貸し出し利用者は4万2千人余で、初年度の03年度から1・5倍以上に増えた。 同図書館によると、館をもり立てているのは、約70人のボランティア。ボランティアが本の読み手となって、未就園児や園児、小学生に聞かせる「おはなし会」を月4回開いているほか、季節に合わせて変更する館内の飾り付けや、窓口対応の手伝いもしている。「おはなし会」には平均約30人が訪れ、飾り付けは利用者アンケートで「いつも楽しませてもらっている」など評価が高いという。 ボランティアは20~70代で、町内の他に、長野市や近隣地域、群馬県からも参加。口コミの他、活動を見て登録を希望してくる人もいる。 40万人目の利用者は、同町御代田の保育士阿部菜々恵さん(35)で、同館が図書券と生花を贈った。月20冊程度を読んでいるという阿部さんは「この図書館は新刊や生活に役立つ本が多い。1週間に一度は利用しています」と笑顔だった。(長野県、信濃毎日新聞社)
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