諏訪地方の桜の名所として知られる茅野市玉川の市運動公園で1976(昭和51)年の開園当初に植えた桜の寿命が近づき、市が新たな桜の植樹を計画している。今後10年ほど定期的に苗木を植える計画で、ことしは49本を植樹予定。木の世代交代を図るだけでなく、本数も増やして、公園の魅力を高める考えだ。 公園を管理する市教育委員会によると、約34ヘクタールの園内には約530本の桜が植えてある。ソメイヨシノを中心に、オオヤマザクラやヤエザクラなどの木が園内あちこちにあり、公園を貫く約700メートルの市道沿いには桜並木もある。 近年、木に衰えが見え始めたことなどから、市教委は専門家に相談。車の排ガスを浴びたり、根元が踏み固められたりしている木もあり、「現在のような見事な桜が楽しめるのはあと十数年」との見通しを立てた。樹勢の衰えは徐々に広がっていくため、10年計画で段階的に植樹していく。 ことしは5月に、オオヤマザクラなど49本の苗木を植える計画。市道沿いの斜面などが候補地だ。今後どれくらいの苗木を植えるかは、公園全体の状況を見ながら決める方針という。柳平千代一市長は「桜の数を維持するだけでなく、今よりも増やすことで、より魅力のある公園にしていきたい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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